心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
図書館のリサイクル本
 図書館のリサイクル本2冊
 
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町の図書館でいただきました。どちらもとてもきれいで、内容もとてもよかったです。

永田萠対談集『絵本、好きですか?』
 
絵本作家五人と永田萠との対談集。それぞれに個性的でこだわりがあって、大変興味深かったです。皆さん、妥協せず自分を貫かれているのが、凡人と違うところなんだろうなあ。
杉田豊「絵本づくりは共同作業」 杉浦範茂「絵本は連続するイラストレーション」
五味太郎「絵本が背負いこんでしまったもの」 黒井健「一日じゅう絵を描いていたい」
葉祥明「絵本で表現したいこと」
やなせたかしさんが「詩とメルヘン」を始めたとき、永田萠さん、黒井健さん、葉祥明さんそれぞれに、「あなたはいい人みたいだから」と誘ったというエピソードが面白かったです。お三方とも優しい絵ですもんねえ。

なかでも、葉祥明さんの言葉が印象的で、共感を覚えました。
p208~
「人間」って何だろう?「文明」って何だろう?僕は若い時からそれらのことを考えてきて、最近ようやく、ひとつの答が出ました。
 この世で大切なことは、老人、子ども、女性、苦しんでいる人達、人間以外の生き物、植物……そういう弱い立場にあるものを守ってあげること。「文明」って、そのためにあったのではないか、と。人が生きる目的のひとつは、そこにあるんだな、と。強い人は、それぞれの持っている生命力というか力を、何に使うべきかっていうと、そういう人たちを守るために使うべきなんだなと。じゃあ、こんな簡単なことだったのか。国家も政治も経済も、人間の文明も、そのために在るんだって。こんなシンプルなことなのに、人間達は今まで何をしてきたんだろう?むしろ、その逆ばっかし。

いくつか絵本の名前が出てくる中で、特に谷内こうた『なつのあさ』、黒井健『あめってあめ』、葉祥明『ぼくのべんちにしろいとり』を読みたいと思ったのですが、中古で大変高価なものしかなかったので、図書館で借りることにしました。

同じく紹介してあった
永田萠著『てのひらの虹-とても私的な〈いわさきちひろ〉論』
は、中古で見つけて購入。いわさきちひろも永田萠も好きな私にとって、とても素敵な本でした。

特に、ちひろさんの卒業した「東京府第六高等女学校」の章と、ちひろさんが好きだった画家「ケーテ・コルヴィッツ」(近代ドイツの女流版画家)の章は、ちひろさんの原点を知るようで、印象的でした。

P154コルヴィッツの石版画、題『種を粉にひいてはならない』
中年の母親の太くたくましい腕が、三人の子どもを抱きしめ、何かから必死で守ろうとしている絵だ。・・・この絵の題は、ゲーテの文からの引用だ。この作品、青少年を戦士として動員する政策に反対して発表された。種として地にまけば、芽を出し実を結ぶ。若者たちをみすみす粉にひくような、無意味な死に追いやるなという抗議をこめたものだ。

私は、ちひろさんの『戦火のなかの子どもたち』と『ひさの星』が一番好きなのですが、この本を読んで、その訳が分かった気がしました。ちひろさんの他の本も改めて読みたくなりました。家族はもちろん、編集者さんとの関係も素晴らしく、本を作ることへの情熱を感じました。


阪田寛夫・聞き手/工藤直子『ど♫れみそら-書いて創って歌って聴いて』
(河出書房新社・1995年・1,600円)
日本のわらべ歌の音階は、「ドレミソラ」。戦後の新しい童謡でも、よく歌われた作品は、近代的な和音に日本のわらべうたの音階がのっかっている。阪田さん作詞で有名な「サッちゃん」(大中恩作曲)も。中田喜直作曲の「めだかの学校」も團伊玖磨作曲「ぞうさん」も。

といった、わらべうた・童謡・唱歌・今の子どもの歌の話をしながら、阪田さんの生い立ちから今までを、作品とともにたどった本で、懐かしい詩(歌詞)がたくさん出てきて嬉しくなりました。
私が特に印象に残ったのは、第七章「うたに現れたそれぞれのふるさと」で、犬童球渓作詞「旅愁」と、 高野辰之作詞「故郷」と、北原白秋の「ふるさと」観を比較した文章でした。生い立ちやその後の人生によって、ふるさとに対する思いがこんなにも違ってくるという考察は、興味深いものでした。

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去年は古くなった大きな枝を伐ったせいで、少しも実がならなかったスモモですが、今年は若い枝に甘くて大きな実をつけてくれました。数はまだ以前ほどとれませんが、徐々に増えていくことでしょう。
  
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冷蔵庫で芽を出していたジャガイモを植えたら、こんなふうに収穫できました。自然の力って、すごい!昨日、第二弾で同じくらいの量、収穫できました。

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読んでおきたい本
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 ジューン・ベリー(赤い実は特においしくはないので、ちょっと食べれば満足です。)
 ペパーミント(庭に繁殖しています。時々、葉を水に入れて気分転換に飲みます。)
 

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 ジューン・ベリーの木が大きくなって、赤い実をたくさんつけてきれいです。
 葉の形も丸みがあって、やさしい雰囲気です。(うまく撮れていませんが…)

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      どちらもすぐ読めて、心の役に立つ(ちょっと変な表現ですが…)いい本でした。

田中慎弥著『孤独論 逃げよ 生きよ』(徳間書店・2017年・1080円)
   芥川賞を受賞したときの暗い印象があって、この著者は避けていたのですが、
   この本は、とても誠実で共感を覚えるものでした。おすすめ。

田中圭一作『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』(マンガ・角川書店・2017年・1080円)
   忙し過ぎる生活を見直すこと。自分が必要とされる場を作ること。
   著名な人たちもたくさん、うつを経験。うつの最中にはちょっと読めないかもしれない。
   でも、この本があることを知っておくことは、大事だと思いました。おすすめ。


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心に響く本-東山彰良著『流(りゅう)』
東山彰良著『流』 (講談社/2015年/1600円)

16流表紙 16流帯文

 こんなに夢中になって読んだ小説は久しぶりです。一気に読みました。
   図書館に予約して38人待ちだったのが、やっと昨日、順番が回ってきました。
   第153回直木賞受賞作。選考委員全員が◎の完全受賞作という、帯文です。

読みながら、昔読んだ金城一紀著『GO』(2000年直木賞)と、登場人物たちのかもしだす雰囲気が似ているなと思いましたが、こちらはそこに台湾と中国の政治(戦争)が絡むので、さらに世界が壮大です。
エンタメ系の本は、筋を追うことが中心になって、言葉の上手さや心情の深さが物足りないことがあるのですが、この本はその点でも感心することの多い、書き手の上手さを感じさせる小説でした。
心の傷を癒したり慰めたりという小説に辟易していたせいもあるでしょうが、こういう甘くない小説は迫力があって面白いですね。
台湾が主な舞台なので、時々中国語の会話が出てきて、それがちょっとだけ中国語を学んだ私にも分かることも楽しめた理由の一つです。

追記:冒頭の詩の一節がとても魅力的で、すぐに小説の世界に入っていけました。
    魚が言いました・・わたしは水のなかで暮らしているのだから
              あなたにはわたしの涙が見えません

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心に響く本-昨年読んだ本から2冊
 寒中お見舞い申し上げます。


     2016年賀状2kouya
                                  【作画:青木耕也】

今年は義父(この絵の作者には祖父)の喪中のため、賀状を遠慮いたしました。
「寒中」というには程遠い感じの暖冬ですね。皆さん、元気でお過ごしでしょうか。


 心に響く本-昨年読んだ本から2冊
2015年に読んだ本219冊のうち、私のベストテンに入り&皆さんにぜひ読んでいただきたい2冊を紹介します。

『丁先生、漢方って、おもしろいです。』
(朝日新聞出版/2014年/1,400円)

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友だちが「おもしろくて、家族でブームになっている」とプレゼントしてくれました。
今までも病気に関する本は読んでいましたが、新しく知ることが多く役立ちました。また、自分の体験に照らし合わせても、今までの本の中で一番納得がいく内容でした。
面白がりの南伸坊さんが生徒となって、自分の主治医の漢方の大家・丁宗鐵先生(東京薬科大学長)から、徹底的に話を聞く。というスタイルなので、とても読みやすくて分かりやすかったです。興味深いことが次々出てくるので、付箋だらけになりました。
その中のいくつかを部分的に
P58皮膚と粘膜を丈夫にしておくこと・・・一番いいのは風呂に入らない。
P61一錠で調子よかったらそこでやめなくてはいけない。・・・そのセンスが、医者にない。
P65虚証も実証も、その人が持っているトータルのエネルギーや可能性は同じです。

部分的に書いたのでは誤解が生じるかもしれないので、この辺で止めておきますが、一度は読んでおいた方がよい本です。


『平和をつくった世界の20人』
(岩波ジュニア新書/2009年/840円)

    平和をつくった20人

著者のケン・ベラーとヘザー・チョイスが、5年間かけて何百人もの「平和をつくった人々」をリストアップしたあと、250人以上のデータベースを作り、平和への五本の道すじのもと、それぞれ4人ずつの人物を選び、その言動をコンパクトにまとめた本です。
既にさまざまなところで何度も取り上げられている人もいますが、どの人も素晴らしい行動力とその行動に裏打ちされた言葉の数々に、感動しました。世界中のあらゆる人に読んでもらいたい、そして、皆で志を高く持つ契機にしたい本です。
Ⅰ非暴力を選ぶ
 ①ヘンリー・デイヴィッド・ソロー ②マハトマ・ガンディー ③マーティン・ルーサー・キング・ジュニア ④アンデルソン・サー
Ⅱ平和を生きる
⑤マザー・テレサ ⑥ティク・ナット・ハン ⑦コールマン・マッカーシ ⑧オスカル・アリアス 
Ⅲ多様性を大切にする
⑨ブルーノ・フッサール ⑩デズモンド・ツツ ⑪リーアン・アイスラ ⑫ダライ・ラマ 
Ⅳあらゆる命を重んじる
⑬ヘンリー・ソールト ⑭アルベルト・シュヴァイツァー ⑮アストリッド・リンドグレーン ⑯ジェーン・グドール 
Ⅴ地球環境を大切にする
⑰レイチェル・カーソン ⑱デイヴィッド・スズキ ⑲ネーダー・ハリーリー ⑳ワンガリ・マータイ



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       【冬の光は部屋の奥まで注がれて、猫たちはぽかぽかいい気分。】

 2016年1月1日朝日新聞の新春詠の次の二首がとても心に残りました。

内子には「折り紙自動販売機」ありといふ買ひに生きたし我は  高野公彦

たまたま私もテレビでこの販売機のことを見ていましたので、とても嬉しく感じました。ふるさと内子のどこ(タバコやさんであるのは確か)にあるのかな?帰省の折に探してみましょう。ちっとも儲けにはならないでしょうが、ちょっと楽しい話題には。この少しとぼけた、でも、優しくて時間のゆっくり流れる感じが、これからの生き方には必要なのではないかしら…と思うのです。


沖縄を翁長雄志を孤立させて深く恥づべしわたしもあなたも   永田和宏

頑張っている翁長知事を報道で見るたびに、具体的な行動のできていない自分が情けなく申し訳なさでいっぱいになります。沖縄の面積が日本の国土面積に対し占める割合は1%以下にもかかわらず、 在日米軍専用施設面積の74%が沖縄県に集中している。という事実一つとっても、やらなくてはいけないことがいっぱいあるのに…。

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心に響く本-新書とコミック
 今回の心に響く本は、新書とコミックです。

梯久美子著『百年の手紙-日本人が遺したことば』

       hyakunenotegami.jpg (岩波新書/2013年/800円)

簡潔にまとめてあって読みやすいのに、感動的な内容でとてもいい本でした。
二十世紀の百年間に、日本人が書いた手紙の中の印象的な一部が引いてあり、見開き2ページに人物紹介とその手紙のいきさつが紹介されています。
また、百通あまりの手紙の出典になった書名が示されているので、読書案内としても役立ちます。どのページもよい内容で感動しましたが、ここでは少しだけ引用します。(色つき文字)

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足尾銅山鉱毒被害の救済運動に尽くした田中正造が、死の前年に日記に書きつけた言葉
「真の文明ハ山を荒さず川を荒さず村を破らず人を殺さざるべし」

日露戦争の兵士が母校の教師や先生に送った手紙
「戦場は時ならぬ血の川を形成し、実に見る人をして戦闘なるものはかくも悲惨なるか、かくも惨烈なるかの感情を喚起せしめ申し候」

井伏鱒二が、原発の危険性を告発した松本氏の手記に寄せた序文の一節(昭和53年)
「『放射能』と書いて『無常の風』とルビを振りたいものだ」

佐藤総理に死をもって抗議した由比忠之進の抗議書の一部
「毎日毎日、新聞に雑誌に表される悲惨きわまる南北ベトナム庶民の姿。いま米国が使用している新しい兵器の残虐さは原水爆のそれにも少しも劣らない」

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新美南吉は四歳で母と死別、父の後妻がすぐに男の子を産み、母の実家の養子となった。近所の人から「おとなしいのい」と言われただけで涙ぐむような少年だったという。 (読むと必ず私が泣いてしまう) 『ごんぎつね』は18歳、『手袋を買いに』は20歳頃の作という。
29歳で亡くなった新美が元教え子に書いた手紙
「たとい僕の肉体はほろびても、君たち少数の人が僕のことをながく憶えていて、美しいものを愛する心を育てて行ってくれるなら、僕は君たちのその心に、いつまでも生きているのです」


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学徒兵中村徳郎の遺書
「今の自分は心中必ずしも落ち着きを得ません。一切が納得が行かず肯定が出来ないからです。いやしくも一個のある人格を持った「人間」が、その意志も行為も無視され、尊重されることなく、ある一個の、訳も分からない他人の、一寸した脳細胞の気まぐれな働きの函数となって左右されることほど無意味なことがあるでしょうか」

シベリア抑留中に亡くなった山本幡男の遺書
「君達はどんなに辛い日があらうとも、人類の文化創造に参加し、人類の幸福を増進するといふ進歩的な思想を忘れてはならぬ。偏頗で矯激な思想に迷ってはならぬ。どこまでも真面目な、人道に基く自由、博愛、幸福、正義の道を進んでくれ。最後に勝つものは道義であり、誠であり、まごころである」


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 今の政治情勢を見ていて、引用した文章も、戦争に関連したものが多くなりましたが、こんなに心を打つ手紙を遺した人々が、無惨な死に方をしたかと思うと辛くてなりません。彼らの遺志を継いだ世代の者として、絶対戦争をする国にしてはいけないと強く思います。
この本には他に、「愛する者へ」の章立てで、恋人・妻や夫・子ども・友人にあてた手紙も載っていて、相手を思う気持ちをしみじみ味わうこともできます。
メール全盛の時代ですが、「手紙」、見直したいですね。


水寺葛作『10ミニッツメイド』

 minitumeido2015.jpg (講談社/2015年)

突然登場して10分間だけ望みを叶えてくれるメイドさんは、家事の達人。9つの話が入っているコミックで、上手いなと思いました。発想がユニークで、絵も好みでした。汚れやシミのとり方が面白く、読み終ってから試している私がいました。

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プロフィール

大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年6カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
2014年 9月15日カウンター300000突破 !



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