心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く詩歌-谷川俊太郎「はる」
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(自宅近くで撮影)

かつて、詩は人々の心を打ち、祈りのように繰り返された。
今、詩を読む人、書く人が減っているという。
現代詩が難しい所へ行きすぎたのではないだろうか。
詩の好きな私は、詩のことばが再び力を持つことを願っている。

誰にもわかる易しい詩、心に響く優しい詩、そんなやさしい詩を、あなたに届けたい。

高校の教科書に載っていた谷川俊太郎の『はる』。
古めかしい詩しか知らなかった私に鮮烈な印象を与え、当時、母を喪ったばかりで暗かった私の気持ちを、救ってくれた詩だ。
中学時代、鬱々とした気持ちを、空を眺めては慰めていた私は、高校生活のはじめに、「青」や「空」のことばにあふれた谷川俊太郎さんの詩と出会えた。この幸福を思う。

  はる
                    
はなをこえて
しろいくもが
くもをこえて
ふかいそらが

はなをこえ
くもをこえ
そらをこえ
わたしはいつまでものぼってゆける

はるのひととき
わたしはかみさまと
しずかなはなしをした


PS:あれからずっと、谷川俊太郎さんの詩集を買い、講演に出掛け、最近では息子さんとのコンサートにも足を運び、という熱愛ぶりはいまだに続いています。
2006年6月29日(木)19:00~高槻市現代劇場中ホールで、谷川俊太郎(朗読)・小室等(歌)・続木力(ハーモニカ)・谷川賢作(ピアノ)による「NO GOOD WITHOUT YOU」という催し物があります。〈全席指定・3000円〉


テーマ: - ジャンル:小説・文学

お知らせ-リンク先紹介 第3弾
 リンク先のご紹介- 「塔」短歌会

1954年、故高安国世(京都大学教授、ドイツ文学)によって創設された短歌会で、月刊誌「塔」を発行。現在は、朝日歌壇選者でもある永田和宏(京都大学教授)が主宰。
会員は毎月十首以内の歌を送る。選者は、澤辺元一、池本一郎、花山多佳子、栗木京子、真中朋久、吉川宏志の六名。また、永田和宏または河野裕子が選出する特選欄がある。〈敬称は省略させて頂きました。〉

私は、以前よりやってみたかった短歌を、病後、仕事を減らしたのを機に、やっと始めることができた。それまでは、読むばかりで、詠む方は全くの初心者だったが、このHPに問い合わせたところ、快い返事を頂き、2002年10月より入会した。
誰かに紹介されてという方が多いようだが、私はいつか歌の勉強をするなら、憧れの歌人の多い「塔」でと、以前より決めていたので、歌を作り始めると同時に、何の迷いもなく入会させてもらった。

ずっと歌を詠み続けておられるベテランの方、若くて感性の鋭い歌を作られる方に混じっての作歌は、刺激があり、とてもよい勉強になっている。そして、何よりよかったと思うのは、自分の気持ちや感動を言葉で外に出すことで、心が楽になるということ。より的確に表現しようとすることで、自分としっかり向き合えること。歌の形に残すことで、その時々の心の揺らぎや情景・体験などが、後々思い出せること。仕事が忙しくて心身が疲れていたときこそ、歌を詠むべきだったのだと、今頃思っている。

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(3月下旬・京都府立植物園にて撮影・クリックすると少し大きくなります。)
梅・サンシュユ・レンギョウが満開。いつも4月10日頃見頃になる枝垂れ桜のうちの2本が、八分咲きだったので驚いた。他にも、クロッカス・ヒヤシンスなど春の花があふれていた。



テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

心に響く詩歌-菜の花をうたった詩歌


(3月下旬撮影・兵庫県御津町)
こういう風景を前にして、すぐ浮かんでくるのは、山村暮鳥の詩「風景」 
    
     いちめんのなのはな
     いちめんのなのはな
     いちめんのなのはな
     いちめんのなのはな
     いちめんのなのはな
     いちめんのなのはな
     いちめんのなのはな
     かすかなるむぎぶえ
     いちめんのなのはな


繰り返される「いちめんのなのはな」で、たとえ眼前に菜の花畑がなくても、この写真のような風景が広がる。
「かすかなるむぎぶえ」「ひばりのおしやべり」「やめるはひるのつき」と、連ごとに挟まれる、他と異なる一行が、聴覚を刺激し、視点を移動させる。ひばりを追って天を仰いだ目が、もう一度、地上に広がる黄色い世界に戻っていく様まで見えるようで、言葉の力を感じる詩の一つだ。

俳句ですぐに思い出すのは、

「菜の花や月は東に日は西に  蕪村」

神戸の摩耶山を訪ねたとき詠んだと言われているが、具体的な地名は不要だ。それぞれが知っている広い菜の花畑を思い出せばいい。夕暮れ時の、西に沈もうとしている太陽と、東の空に見えてきた満月。天地を独り占めしたかのような雄大な風景を、十七音で表現できる素晴らしさを思う。

季節も時間帯も全く違うが、雄大さという点で、この蕪村の句といつもセットで思い出す歌がある。

「東の野にかぎろひの立つ見えてかへりみすれば月かたぶきぬ  柿本人麻呂」

奈良県宇陀郡のかぎろいの丘では、毎年12月10日頃かぎろいを見る会が催されているようだ。「かぎろひ」は、曙光(日の出前に東の空にさしそめる光)のこと。冬の朝、表に出ると、東の空がうっすらと夜明けの光に染まっている。振り返ると、西の空には昨夜からの残月(満月)が沈もうとしている。という、やはり大きな歌である。

次の一首は、菜の花の持つ情感をよく表していて、私の大好きな短歌である。

「振りむけばなくなりさうな追憶のゆふやみに咲くいちめんの菜の花  河野裕子」

この歌を読むと、私の中に故郷の情景が広がる。夕暮れ時、亡き母が着物を着て、菜の花畑の中にぽつんと立っている写真。母が最後に見た菜の花は、明るい色のはずなのに、何かもの悲しいのである。

文部省唱歌の「おぼろ月夜」(作詞/高野辰之・作曲/岡野貞一)は、
小さい私に、優しい旋律とともに、日本語の美しさを教えてくれた。

  菜の花ばたけに 入り日うすれ
  見わたす山のは かすみ深し
  春風そよ吹く 空を見れば
  夕月かかりて においあわし


私が先日、昼間に見た菜の花は、ゆで卵の黄身のように元気な色をしていた。イメージの中の菜の花は、河原に群れ咲いている芥子菜のように少し淡い色をしている。菜の花には、どうやら夕暮れ時が似合うようだ。

「菜の花や郷への思ひあふれだす   大空の亀(俳句修行中)」
「川岸と段々畑に菜の花のあふれてふるさと近づく気配   大空の亀(短歌修行中)」

テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

心に響く風景-綾部山梅林
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(3月下旬デジカメで撮影・15%×15%に縮小) 小さい方はクリックすると、少し大きくなります。

兵庫県西南にある綾部山梅林に行ってきました。今年は開花が遅く、今日まで(例年は21日まで)開園の期間が延びました。まだ散りそめることもなく、全山満開で、梅の香りに包まれ幸せでした。
麓には菜の花畑が広がり、オオイヌノフグリもいっぱい。世間は、すっかり春だったんですね!

今年で4回目の訪問ですが、いつ行っても大満足の梅林です。梅の木の下でのんびりお弁当を食べたあとは、瀬戸内海を眼下に見ながら散策。
帰りには、近くのホテル・シーショアに寄り、コーヒータイム。海に向いたソファーで、ぼんやり海を見て過ごす時間は、ほんとに優雅で、私の大好きなお出掛けコースの一つです。






テーマ:季節の風景 - ジャンル:写真

心に響く音楽-スピッツ『チェリー』
 今日は、スピッツの15周年記念の2枚組CDの発売日。私の大好きなミスチルも、5年前に10周年を記念して2枚組CDを出している。以前、どこかでミスチルの櫻井くんが、「スピッツは、同じ時期から音楽活動をしているので、たえず意識している。いいライバルです。」と語っていた。

どちらの歌も、気持ちを青春時代に戻してくれる。彼らと同時代を過ごしたわけではないのに、「一緒」と感じさせてくれるところが嬉しい。スピッツの曲は、明るく爽やかで、失恋の歌でも軽やかで、春の青空が似合う感じがする。

子どもが小学六年生のことだ。学級崩壊から学年崩壊という事態になり、親が交替で授業参観をするという、子にとっても親にとっても辛い時期があった。卒業を前に何とか子どもたちを励まそうと、催し物が企画された。しかし、互いに信頼感をなくしている状況の中では、うまくいくわけもなく、会場にはしれっとした雰囲気が漂っていた。

終わりが近づいた頃、舞台で、男の子が一人でギターを弾きながら、スピッツの『チェリー』を歌い出した。堂々とした歌いっぷりに、バラバラになっていたみんなの視線が一カ所に集まった。きっと聴いてくれると、同級生を信じて歌う彼の姿に、私は涙がにじんだ。それは、子どもの中学校生活に向けて不安でいっぱいだった私が、「大丈夫かもしれない」と思えた瞬間でもあった。
   
君を忘れない 曲がりくねった道を行く
きっと想像した以上に 騒がしい未来が僕を待ってる
「愛してる」の響きだけで 強くなれる気がしたよ
いつかまたこの場所で君とめぐり会いたい

テーマ:いい曲紹介♪ - ジャンル:音楽

お知らせ-リンク先紹介 第2弾
 リンク先のご紹介- Rabbitのつぶやきblog

このブログの主のぴょんこさんは、私のブログができてすぐ、訪ねてきてくださった方です。誰にも知らせてなかったときから、「雲の写真」を見つけて、温かいコメントを下さいました。
彼女のブログは、ほんわかと優しくて、魅力的なお友達もいっぱいです。記念すべき第1号の訪問者のぴょんこさんのブログ、よろしかったら、皆さんも訪ねてみてください。

テーマ:私のおすすめ - ジャンル:ブログ

お知らせ-ブログ公開1週間/リンク先紹介 第1弾
初めてのブログ作成&公開から1週間が経ちました。ここに訪ねてきてくださった方、コメントを書き入れてくださった方、ありがとう!これからもよろしくね!
ブログを見た中学時代の同級生が、ライブハウスを調べて来てくれ、そこで再会できたり、新たな本の紹介をしてもらったりと、早速いろいろと嬉しいことがありました。
根がミーハーなもので、あまりお役に立つ情報や、専門的な知識は提供できないかと思いますが、私の好きな分野で、興味を持たれた方と、ここを共有できたらと思っています。

リンク先のご紹介- Le Petit Prince(ル・プティ・プランス)

京都の北山、疎水沿いにある、「星の王子さま」と「ビートルズ」の好きなご夫婦が25年前からされている一軒家のフランス料理店。とても丁寧なお料理と楽しい奥様に、皆さん、きっと満足されますよ。
昨年、「星の王子さま」つながりでHPを知り、すっかり仲良しに。互いに「この年で」なんて言いながら、ミスチルの話(吉田拓郎も好き!)で盛り上がったりしています。

テーマ:おいしいお店 - ジャンル:グルメ

心に響く本-ネイチャー・プロ編集室『森の本』(角川書店・2500円)
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 前回、『木の本』を紹介したので、今回は『森の本』を。
図書館で借りて、あまりにも素晴らしい写真に、どうしても欲しくなり、改めて買った一冊。
本の帯には「こころとからだの栄養読本」「小さな生命の、偉大な物語。」「立ち止まり、踏みしめ、深く吸い込む。染み渡る、森の鼓動-」とあるが、まさにその通り。

自然科学の分野を専門とする人たちが、企画・編集しているので、文系の私が知らなかった話がたっぷりあって、感心することばかり。例えば、「ヒグマは冬眠中に出産し、400gほどで生まれた子を、半年後の冬眠あけには5キロまで育て上げている。」とか、山歩きなどで見かけると心が浮き立つカタクリの花は、「十年近くかけてやっと一輪の花を咲かせる。」など。初めて知って驚かされる話が満載。

でも、何と言っても秀逸なのは写真の美しさ。50ページの水の写真は、実に神々しい。また、森の小動物たちの愛らしいこと!52ページのウサギ、64ページのヤマネ、83ページのシマリスなど、童話が作れそうなほど魅力的な写真が揃っている。

知識も増えて、目も心も癒される、お薦めの一冊です。

テーマ:写真集 - ジャンル:本・雑誌

心に響く風景-万博公園の梅
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(3月上旬デジカメで撮影(10%×10%に縮小))

梅だよりが聞こえ始めると、冬の間の鬱々した気分がすっと晴れる。
昨日は午後から青空になったので、職場から歩いて帰った。
空の写真を撮りながら50分程の道のり。少し汗をかいて気持ちよかった。

「勝ち負けをもう問はざりし梅開く  大空の亀(俳句修行中)」

テーマ:季節の花たち - ジャンル:写真

心に響く言葉-「WBC」イチロー
昨日のWBC準決勝で、日本は韓国に6対0と快勝した。それまで無敗だった韓国には気の毒だったけれど、審判のことですっきりしないものがあったので、何としても勝って欲しく、応援に熱が入った。

試合後に、イチローが言った「最高に気持ちいいです。」が心に響いた。応援していた人たちはみんな、同じ気持ちだったのではないだろうか。

生きていて、「最高に気持ちいいです。」なんて言える機会は、めったにない。不安を感じながらも、努力して、辛抱して、全力を出しきって、やっと獲得した勝利。それだって相手が居るわけだから、簡単に勝利が手に入るわけではない。試合や受験など大事な場面で、「最高に気持ちいいです。」と言えるのは、本当に幸せなことだと思う。

6回までの投手戦。やる気満々の上原を、更に燃え立たしたのは、4回裏、多村の好守備だと思う。7回表 は、松中の2塁(例の審判)への激走(&ベースを何度も叩いていた)に始まり、福留のHR、小笠原の死球、里崎・宮本・西岡・イチローと続くヒットで、怒濤の攻撃。王監督は選手をよく見ていて、采配が素晴らしかった。

好守備が、投手を奮い立たせ、投手の粘りが、打者を燃えさせる。しかもプロの冷静さと集中力を失わない。アップになった選手の表情からは、熱い思いが読みとれる。「最高に気持ちいい試合だった。」

追記:
大阪の梅田に用があり、キューバ戦の応援が出来ませんでしたが、なんと、「世界一」号外を配っているところに偶然出くわし、初めて号外なるものを手に入れました。
イチローのモチベーションの高さに感動!彼の「野球人生最高の日」に乾杯!もちろん素晴らしいチームの全員にも!(3月21日)

感想:
イチローは、ほんとに素晴らしかった!チームのモチベーションを高めるために、嫌な役も買って出、韓国のファンからブーイングを受けながらも、しっかりみんなの気持ちをまとめ、自分の結果も出していた。最高でした。王さんもそうだけれど、一流の人の人間的大きさを見せてもらった気がする。
以前からイチローの求道者的なところが好きだったけれど、お正月のTVドラマで「古畑任三郎」で殺人犯の役をやったときから、彼の役者ぶりに感心していました。
WBCでは、ほんとに野球が好きでたまらない、みんなとやれるのが嬉しいという、野球小僧ぶりが、全身に出ていて、その一生懸命で幸せそうな顔が、私達を楽しませてくれたと思う。

テーマ:スポーツ - ジャンル:ニュース

心に響く本-高森登志夫/萩原信介『木の本』(福音館書店・1600円)
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知人が「大好きな本」と教えてくれた絵本。公園や近くの低山に出掛けた折、目にする木々が、実に丁寧に描いてある。
また、広い場所を描いた場面では、不思議なことに、自分がその場所に居るような気になる。
季節ごとの木の花、木の芽ばえ、木の実、木の葉、木の姿が、自分の肉眼で見るよりも確かに、描いてある。

「ああ、あれはこんな名前の木だったのか!」持っている植物図鑑よりずっと確かに納得できるのが嬉しくて、すぐに本屋に注文した。
1986年に発行されたこの絵本、24刷目の今も売れ続けているようだ。

沈丁花が香り始めたこの季節、「春のひかりが さしはじめた。」という最初のページから読み始めたい。
いつでも見られる所に置いて、一年中楽しみ、もっともっと植物と仲良くなりたいと思っている。



テーマ:やさしい気持ちになれる本 - ジャンル:本・雑誌

心に響く音楽-青木拓人(TAKUTO AOKI) の歌
3月2日、老舗のライブハウスBanana Hallに「~Knocking on Heaven's DO-Yama Vo.0~」(出演は蝦蛄(Shako)、THE BOKERUKA BOKERUKA、青木”2号”拓人、ぱぱぼっくす、Altra、マーガリンズ)を聴きに行った。20代から30代?の出演者が6組で、内訳はバンドが5組と弾き語りが1人。それぞれ30分ほどの出番で、情熱的なのあり、ほんわかしたのありで、楽しい時間を過ごすことが出来た。
年輩の私には、弾き語りで自分の世界を作り上げていた「青木”2号”拓人」の歌が聴きやすく、歌詞・曲・声が、本人の雰囲気に合っていて、とても心地よく感じられた。

彼らの歌を聴き、明治期の、文学に熱い思いをかけた正岡子規、与謝野鉄幹、石川啄木をはじめとする多くの若者のことを思い出した。自分の思いを表し、文学の世界で自らの存在を確立しようと燃えていた彼らと、自分の作った歌を、演奏し、歌い、自らを表現している彼らの、なんと似ていることか!音楽に生きる彼らは、“現代版の文学青年”という気がした。
3月21日には、jaz'room"nu things"で、「Song bird」(出演はYeux、KILLIN' DRUMS、SHIBA IN CAR 、TAKUTO AOKI 、contrary parade )という歌を中心としたライブがあるので、行ってみよう。




テーマ:気になるアーティスト - ジャンル:音楽

心に響く詩歌-石川啄木の短歌
「不来方(こずかた)のお城の草に寝ころびて
 空に吸はれし
 十五の心」


高校の時、読書感想文コンクールの景品でもらった薄緑色の旺文社文庫『石川啄木歌集』。

その中には、「中学時代の自分(=先生たちの欠点が目に付き、反抗ばかりしていた自分。息苦しい日々に、週末になると裏庭に寝ころび空ばかり眺めていた自分。)が詠まれている」と思える歌が何首もあり、初めて、短歌を身近に感じた。

何カ所も○印を付けたこの本は、周りが茶色くなった今も、大切に取ってある。
以下は、その内のいくつかである。

「教室の窓より遁(に)げて
 ただ一人
 かの城址(しろあと)に寝に行きしかな」


「晴れし空仰げばいつも
 口笛を吹きたくなりて
 吹きてあそびき」


「何がなしに
 息きれるまで駆け出してみたくなりたり
 草原(くさはら)などを」


冒頭の歌は、初出の時、二・三句が「お城のあとの草に寝て」だったと、後に知ったが、私は十代の時に覚えた形の方が、若々しく伸びやかで好きである。

テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

心に響く風景‐早春の雲
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(1月下旬午後2時頃携帯電話で撮影)

子供のころ好きだったのは、雲一つない青空。
でも、今は、こんなふうに雲の浮かんでいる空が好き。
空の色の微妙な違いにも心ひかれる。

「空仰ぐ日の増えしより十代のわれは持ちたり鍵付き日記を  大空の亀(短歌修行中)」


テーマ:雲の写真 - ジャンル:写真

心に響く言葉-「WBC」王貞治監督
WBCの対アメリカ戦では、審判の判定に腹立たしいものがあったが、
今日、メキシコがアメリカを敗り、失点差により、日本が準決勝に進出できることになった。
ふだん特に神を信じているわけではないが、今回は「やっぱり神様は見てるよなあ!」と思った。

ニュースの中で、王監督が、目をキラキラさせながら言った言葉がよかった。
みんなが頑張ったからこういう結果になった。
65歳の王さんが発した少年のように真っ直ぐな言葉。
高校野球を見るような気持ちで、19日の対韓国戦を応援したい。

テーマ:スポーツ - ジャンル:ニュース

心に響く本-重松清『卒業』(新潮社・1600円)
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重松清さんの本は、この本で7冊目。彼の小説は、40歳程の人とその子ども(10代)を描いたものが多く、両方の世代の立場で読むことができる。人の思いに寄り添う優しさが、私をひきつける。
不登校だったり、いじめられていたり、死が迫っていたりと、辛い思いを抱えている人が出てくるので、初めは読むのが少々重たい気がするかもしれない。しかし、読み進むうちに、解決の糸口が見え、作者の深い優しさが、読み手にじわじわと伝わってくる。
涙をぼろぼろこぼしながら読み終えたあとには、心が温かくなっている。「最後は、絶対大丈夫」という安心感に身をゆだねて読む心地よさが、彼の小説にはある。

その中でも、特に心に深く残ったのが、この『卒業』。四つの短編からなる本で、1年9ヶ月の間に13刷というのも頷ける。教師の父子と教え子を描いた「あおげば尊し」(映画化)、兄妹と母を描いた「まゆみのマーチ」、自殺した友人とその娘を描いた「卒業」、二人の母と息子を描いた「追伸」、どれも心を打ち、いっぱい涙を流した。

追記:
「塔」3月号の編集後記に江戸さんが「以前は村上春樹とかが好きだったが、今は、重松清の小説が好きだ。文体もストーリーも平明だけれど暖かく、何作も読んでいると彼自身の心の深い傷を感じる。」と書いておられた。私も同じ事を思っていたので、とても嬉しかった。
若くて自分の思いにこだわっていたときは、村上春樹の小説ばかり読んでいた。息子たちとキャンプを楽しんでいた時期は、椎名誠の明るく活動的な本が面白かった。そして、今、重松清の優しい視線が好きだ。思春期の子どもたちとその親の世代へのメッセージが、心にしみる。

追記Ⅱ:
今日(4/14)の「折々のうた」に江戸 雪さんの歌が載っていた。
「傷つけたことよりずっとゆるされていたことつらく椿は立てり   江戸 雪」
前述の編集後記とあわせて、なるほどと思った。

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プロフィール

大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年8カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
2014年 9月15日カウンター300000突破 !
2017年 9月26日カウンター343434通過



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