心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
猫日記「好(hao3)の日々」第20回
ハオ、ガンバ大阪のゴールキーパーデビュー!?

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 この箱は、ハオ専用のサッカーゴールです。
箱の穴から手を出して触るのが、なかなか難しくて面白いのです。
やっぱり本物のボールは、迫力も手触りも違うので、力が入ります。
名・迷キーパーぶりを応援してくれると、嬉しいな。

 ちなみに、「サッカー」は中国語で「足球(zu2 qiu2)」です。
 さて、次のスポーツは何かわかりますか?

1「藍球(lan2 qiu2)」2「網球(wang3 qiu2)」3「排球(pai2 qiu2)」4「棒球(bang4 qiu2)」5「羽毛球(yu3 mao2 qiu2)」

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あんなことこんなこと-この冬のおすすめ映画
いい映画が目白押し! どれもオススメ♪

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写真は、 『それでもボクはやってない』 と 『かぞくのひけつ』 のチラシの表と裏です。
チラシは拡大できます。(シワを作ってごめんなさい。少々見苦しいです。)

歩いていけるところに映画館がないので、あちこち映画館がある割には、意外と見に行けていない映画。それでも、この1ヶ月で、いいなあと思うものを4本も見ることができました。映画の詳しい解説は、犬塚さんの「映写室」(右リンク先)が充実していますので、そちらにお任せするとして、私なりの「オススメ」ベスト4です。

1、『それでもボクはやってない』

大好きな映画 『Shall we ダンス?』 から11年目。周防正行監督役所広司(シャイな表情が好きな役者さん)とのコンビと来れば、見ない訳にはいきません。1月27日に行ってきました。監督が「公民館で自主上映になっても」と覚悟しての映画ということだったので、観客動員を心配していたのですが、若者も含め多くの人が来場。最後まで、どの人も、食い入るように見ていました。

痴漢えん罪事件の裁判を扱った映画で、身に覚えのない罪をきせられた青年を、加瀬亮がリアルに演じていて、他人事とは思えませんでした。警察・検察・裁判の問題点をきちんと描き出しており、すべての人に見てほしい、というより、自分自身を守るためにも、すべての人が見なくてはいけない映画ではないかと思いました。

「罪を認めたら直ぐに帰れるから。」と言われても、やってなかったら認められない。やってない、その当たり前のことをわかってもらうために、どれだけの困難と精神的な苦痛、生活の苦労が待ち受けているか。えん罪の被害者(本人はもちろん家族や周りも)を出さないためにも、考えなくてはいけないことがいっぱいあると思いました。

同じ日の「スマステ」で、稲垣吾郎がこの映画を「イナガキ ベスト5」で、3位に推していましたが、ゲストの「劇団ひとり」は、「5本とも見たけど、絶対これが1位」と語っていました。「今さら人に聞けないニュースコーナー」で、富山県のえん罪事件の解説を池上彰さんがしていたのですが、この映画を1位に推した「劇団ひとり」の眼差しが真剣で、映画の影響力を思い、周防監督の「頑張り」を嬉しく思いました。


2、『武士の一分』

 監督:山田洋次、原作:藤沢周平(『隠し剣 秋風抄』の「盲目剣こだま返し」)と来れば、心に響く映画になるのは、当たり前。そこに、配された役者さん達がまたいい。木村拓哉は、美男子キムタクを超え、深いところからの演技ができているし、脇を固める檀れい笹野高史が素晴らしい。

また、日本映画らしいきめの細やかさで、小道具や美術など細部にいたるまで、心が感じられる。大変丁寧に作られた映画で、作り手の温かさが、観る側に、優しく深く届けられる名作だと思いました。

正しく正直に生きている庶民が裏切られない世の中であること、監督も原作者もそれを見せてくれる人たちなので、安心感があります。描かれた世界が、1や3に比べると狭いかもしれませんが、人生で大切なものは何かという点では、どれも同じ価値があるのではないかと思います。


3、『硫黄島からの手紙』

76歳のクリント・イーストウッドが、スピルバーグと組んで、硫黄島での戦いをアメリカ側・日本側から見て作った反戦映画2本のうちの、日本側から描いた作品です。まず、これだけの映画を作ったクリント・イーストウッド監督に敬意を表します。渡辺謙や嵐の二宮和也の演技も素晴らしかったのですが、美術や服飾などのデティールが、私は若干気になりました。本来のテーマからは逸れるのですが、一番印象に残ったのは、加瀬亮が演じた清水という、憲兵を数日で首になり硫黄島に回されてきた青年です。

ただ、『男たちの大和』を見たときのように、涙を流しながらという感じにはなりませんでした。どうしてかなあ?と思いながら色々自分なりに理由を考えてみたのですが、『ホテル・ルワンダ』を観たときと似ている気がしました。『ホテル・ルワンダ』は、10年前にアフリカで100万人以上の犠牲者を出した部族間の争いを描いた映画で、困難な中、一人でも多く命を救いたいと奔走した人物を主人公にしています。

とてもおおざっぱで申し訳ないのですが、どちらも、凄惨な状況の中で、一人でも犠牲を減らそうとした立派な人物に焦点が当てられています。たぶん、そこに私の個人的な違和感があるのでしょう。また、あまりにもたくさんの死者が出る様子に、自分の気持ちが受け入れるのを抵抗したという気もします。どちらの映画も、あとからじわじわ効いてくる感じです。第二次世界大戦から60年以上経ち、きな臭い気配が感じられる今、こういう映画が話題になり、多くの人に観られることは、とても大事なことだと思っています。


4、『かぞくのひけつ』

良心的な映画を上映するが故に、観客が少なく、閉鎖に追い込まれた十三の「第七芸術劇場」。私も過去に『ガイアシンフォニー(地球交響曲)』など素晴らしい作品を、ここで観たことがあったので、閉鎖を残念に思っていました。ところが、地元の人たちが頑張って「ナナゲイ」が再出発。この映画は、その復活記念作品です。

小林聖太郎監督は『ナビィの恋』や『パッチギ!』などの制作に関わってきた若手。俳優陣は、すべて関西出身で、大阪弁が実に自然で、間の取り方が絶妙。とても楽しい娯楽作品に仕上がっています。

斜め後ろの男性は、始めから終わりまで笑い続けていましたが、私が、特に大笑いをしたのは、漢方の薬屋さんの主人役テントさんの演技。夫婦の愛、若者の恋、をテーマに、芸達者の面々が、和やかに創り上げたなという感じが、映画全体に漂っていて幸せな気分で映画館を出ました。

外に出ると、今、映画の中で観たお店や通りが目の前にある!というのは、最高に贅沢な感覚で、「ナナゲイ」で観賞できた自分の恵まれた状況に感謝しました。映画には、「ナナゲイ」も出てきます。

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心に響く本-猫にまつわる句画随筆集『あちこち草紙』
上質な大人の味わい『あちこち草紙』できたて☆

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土肥あき子・句と文/森田あずみ・絵/未知谷・発行/1600円/2007年1月15日初版
(拡大できます)

丁寧に描かれた猫の絵が、「あっ、この猫見たことある!」と思わせてくれ、嬉しくなります。さりげなく猫の話題に触れた各ページのエッセイが素敵です。猫の俳句ばかりではないのですが、不思議と猫の絵とマッチして、ページごとに違った世界が味わえます。猫に関した本は多いけれども、こういう上質な大人の感じが味わえる本は少ない気がします。

私は、猫のあのきちんとした坐り方と、つま先を立てて少し内股加減でスタスタスタと軽く走る様子が、とても好きなのですが、そのことについても、成る程と思う文章があり、とても楽しく読めました。この本のおかげで、猫に関して、結構新しい知識が増えましたよ。

 毎日読んでいる清水哲男さんのホームページ『新・増殖する俳句歳時記』http://zouhai.com/で、紹介してあった本です。

次の文章は、その『新・増殖する俳句歳時記』に、土肥あき子さんが、俳句の鑑賞を書かれたものですが、うまさに、思わずうなりました。一部引用します。
 大木孝子さんの俳句 「とどのつまり置いてきぼりや雪兎」の鑑賞文から

(前略)掲句は迫力の「とどのつまり」に、悲しみのニュアンスをまとう「置いてきぼり」と続くところで、まるで童話のなかの森をさまよう子供たちのような景色となった。通学途中や旅先で、手なぐさみで作った雪うさぎを持ち歩くことはできないが、かといってそのままぎゅっと押しつぶし、雪玉にして遠くに投げつけるようなことは決してしない。雪うさぎは、手のひらの中でつぶらな瞳を持つ雪の生きものとして生まれたのだ。道中携えることの叶わぬ雪うさぎは、結局そのあたりの一番おだやかな場所にそっと置き去りにされる。そのささやかなうしろめたさが、彼らに永遠の命を灯すのだろう。持ち帰ろうとすれば「置いてけ、置いてけ」と呼ぶ声もどこからか聞こえてきそうな、無垢の世界にしか住むことができない雪の精である。(後略)


 森田あずみさんのホームページ『うみがめ工房』http://www6.ocn.ne.jp/~azumikam/から、注文できます。こちらは、猫や犬の素敵な絵がいっぱいのホームページで、ブログなどもあり、充実しています。我が家のハオそっくりの絵もあって、嬉しくなりました。
「大空の亀」としては、この『うみがめ工房』という名前も気になっています。昨夏、百輪ほどの月下美人の写真をブログに載せましたが、あのホテルの名前が「カレッタ」(うみがめ)だったものですから。

お二人には、ブログで紹介のご快諾を頂いています。皆さんもよろしければ、『あちこち草紙』を手に取って、読んでみて下さいね。紹介したホームページへのアクセスもよろしければ、ぜひ。

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

手作りが好き!-毛糸の小物・ベスト
心があたたかくなる手作り小物とベスト♪

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写真左から、順に説明しますね。拡大できます。

ネックウォーマー(パッチワークが趣味の友人からのプレゼント)-セーターの上から被って着ます。首からの冷気の侵入を防ぐので、ポカポカします。軽いけど、セーター1枚余分に着ている感じです。

ベスト(手先を使うことが大好きな義姉からのプレゼント)-あっと言う間に編んでくれました。これも軽いけど、暖かいです。いろんな服に合う色なので、とても便利です。

マフラー(自作)-セーターを編む根気がなくなってきたので、編みかけのものをほどいて、レッグウォーマーをたくさん作りました。それでも、まだ毛糸が余っていたので、使い切るために作ったマフラー。いろんな色が入っているので、意外と便利。並太や中細を組み合わせて、ガーター編みにしました。

ベスト(自作)-いろんな模様を編んでみたくて作りました。これも暖かく、重宝しています。

レッグウォーマーは、セーターの袖を利用して作ったりもしました。この年になると、足首が冷えるので必需品。おかげで、我が家の暖房は、ホットカーペット1枚で済んでいます。

テーマ:こんなの作りました♪ - ジャンル:趣味・実用

恩師の俳句(1)
胸あふれ来て跼(かが)まりし霜の華  能村登四郎

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写真は、葉牡丹で、通勤途中に撮りました。暖冬だけれど、霜の降りる朝もあり、葉を縁取った霜が、朝日を受けて、白く美しく輝いていました。

 小さいときからずっと、学校があまり好きでなかった私にとって、唯一恩師と言えるのが、高校時代のS先生。先生は、1、2年のときの担任で、国語の担当、俳句を作るのが好きで、句集を作るのが夢と言っておられました。ここに細かくは書きませんが、在学中も卒業してからも、S先生にはいろいろとお世話になり続けています。

定年退職をされたとき頂いたハガキに書かれていた句を読んで、いつか、私も退職をするとき、こんな句が詠みたいなと思いました。 

薔薇一輪机上に置きて職を辞す

S先生は、その後、ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病になられ、字を書くこともかなわない状態ですが、お話はできるので、電話で、次の俳句を頂きました。

山茶花の散り敷く庭に目白来る

同窓会の連絡で、お見舞いを兼ねて、2年前の春、愛媛のお家に、級友と伺ったときの様子を思い出します。庭の木に伊予柑が刺され、それを目白が美味しそうに啄んでいました。体の自由がきかないご様子は、辛かったけれども、光のいっぱい差す広い窓から、自然にあふれた外の様子がよく見えるので、心がほっとしたことを覚えています。今も、目白が50羽ほど来るそうです。

葱坊主車椅子から触れてみる

車椅子での散歩をこのように楽しまれるところに、先生の現役時代の姿を見る思いです。

黒猫も居て春昼(しゅんちゅう)の陽差しかな

2ヶ月前、奥様が捨て猫を拾ってこられたそうです。14、15歳のペルシア系の雑種で、家猫だったようで、戸などを手で開けるそうです。お二人の穏やかな生活に、安住の地を得た老齢の猫が加わり、暖かな春の陽差しにあふれたお部屋の様子が見えるようです。

また、時々、ご紹介できるかと思いますので、楽しみにしていて下さい。

テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

あんなことこんなこと-年賀状のお年玉
 今年の年賀状のお年玉、皆さんのお家はいかがでしたか?我が家はなんと、2等賞が当たりました。20枚ほど多めに買っていて、使ってなかった中から大当たり!ずいぶん昔に「ふるさと小包」が当たって以来です。
あのときは、「砥部焼きの大皿」を貰ったのですが、今回の「地域の特産品小包」は、食べ物ばかりなので、まだ決めかねています。
 3等賞は、6枚当たりました。24年前から、息子達二人にあげようと、使わず取ってあるのですが、昔のは、同じデザインのが続いたりしていて、もう一つパッとしません。たぶん、そのせいで、使ってしまったのでしょう、残念ながら、昔のは3年分抜けています。
今年は、丁度、十二支最後の「亥(猪)」年なので、12枚をスキャナで取り込んでみました。こうやってみると、デザインも素敵だし、なにより懐かしい気がします。

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あんなことこんなこと-冬晴れの日に
冬木のように、凛と生きる!

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 今回の写真は、冬の青空に真っ直ぐ枝を伸ばしている冬木です。この木のように、凛と背筋を伸ばし自分を貫いている人たちをご紹介します。
私はこんなに強く真っ直ぐ生きられないけれど、人間の尊厳を守るために頑張っている人たちから、勇気や感動をもらう分、ブログで皆さんにお知らせすることで、応援できればと思っています。

Ⅰ、1月7日「仙波さんを支える会」からお葉書を頂きました。
「1月19日(金)午後6時半から松山市の農協会館で「告発2周年 裁判勝利を期する報告集会」を行います。」というお知らせですが、元・レバノン大使の天木直人氏が記念講演「なぜ、外務省を去らねばならなかったか…私も見た 権力の正体」(仮題)もされるとのことです。
仙波さん(愛媛県警裏金作りを内部告発)、天木さんともに、ここのブログで紹介したことがあったので、嬉しくて、今回の案内もご紹介しました。お近くの方は、ぜひお出掛け下さい。

*「仙波さんを支える会」の詳細は、「仙波さんを支える会通信」のHP(http://ww7.enjoy.ne.jp/~j.depp.seven/)、もしくは、このブログの「あんなことこんなこと」コーナーに、昨年6月書いた「元気の出るニュース!」をご参照下さい。

*天木さんについては、11月に、このブログの「心に響く本」コーナーで、天木直人・筆坂秀世の対談『九条新党宣言』をご紹介しました。


Ⅱ、1月8日(土)フリージャーナリスト西谷文和さんが「平和・協同ジャーナリスト基金」の大賞を受賞されました。
昨夏、地元の「9条の会」主催で西谷文和さんの講演があり、マスコミの情報では知り得なかったイラクの情勢を、映像やお話でたくさん教えて頂きました。その時、彼の真っ直ぐな心と、事実をきちんと伝えたいという熱意に、大変感動しました。
民間軍事会社・そこに投資している世界中の大金持ち達・自衛隊イラク駐留のために使われている膨大な税金・マスコミの取材がアメリカ寄りになる理由・劣化ウラン弾によるガンの発症等々、驚きの事実を、聞いた時点でブログに載せるつもりがそのままになっていました。
その時、大切なのは、「①関心を持つこと、②簡単にだまされないこと」と言われ、肝に銘じました。

*西谷さんの受賞については、1月10日付の朝日新聞「ひと」欄に詳しく載っていましたので、そこから一部抜粋します。

2度目のイラク訪問が運命を変えた。04年春、当時は吹田市職員(この年の暮れ退職)。休暇を取り、医療器具や募金を届けた。バグダッドに入った数日後、日本人3人が武装勢力に拘束された。「自己責任」だとの批判がわき起こるなか、現地から「現場を踏むのがジャーナリストだ」と彼らを擁護する意見を述べた。

【参考:その時の毎日新聞のルポに「あの3人は、戦争の被害者を救おうとして、またその事実を伝えようとしてイラクに乗り込んだだけなのだ。自己責任などと言うのなら、一方的に戦争を仕掛け、何の罪もないイラクの人々を殺し続けているブッシュ大統領にこそ、自己責任を取ってもらいたい」と、西谷さんは書いた。】

約10年前から、休みを取ってはコソボ、アフガニスタンなどの紛争地を訪問。見聞を地域誌などに発表。イラクからは米軍の攻撃で傷ついた子どもの姿を報告。「市民の目線で戦争の悲惨さを伝えてきた」姿勢が、平和に関する優れた報道などに贈られるこの賞の受賞につながった。

*西谷さんの話を聞いて感動した人が個人的に作っているHP(http://www.geocities.jp/yuuh_a/iraku/fnisitani.html)

*西谷さんが作っている「イラクの子どもを救う会」HP(http://www.nowiraq.com/index.html)


当初、上記二つの記事を紹介する予定でした。Ⅰの案内を載せるにあたって、「仙波さんの弁護団」の一員である同級生に、掲載の承諾をお願いしたところ、次のようなメールをもらいました。Ⅱの「西谷さん」のところに書いたことと、偶然、内容面で関連があり、素晴らしい文章でしたので、許しを得て、そのまま掲載します。

Ⅲ、1月13日9条の会主催「高遠菜穂子さんの講演会」より
今日は9条の会でお招きした高遠菜穂子さんの講演を聞いてきました。
イラク復興支援に地道にしっかりと取り組み、ストリートチルドレンに職業訓練を受けさせて自立させる「ナホコの家」の実績などにより、イラク人の信頼を得、さらにさまざまな復興支援プロジェクトを遂行中という、元気の出る素晴らしい報告でした。

数年前にイラク民兵(レジスタンス)の人質となったとき、武器を何一つ持たず丸腰だったことが命を落とさずに済んだ大きな原因だと、彼女が語っていたのが印象的でした。同じように捕らわれたイタリア人は、自分の身を守るために銃を持っていたため、すぐに射殺されてしまったそうです。
武器を持っていなかったことで、話を聞いてもらうことができ、自分がいかにファルージャの街を愛していたか、アメリカのしたことがいかに非道で理不尽なことであるか、彼らがアメリカに対して反発する気持ちはよく理解できると訴えたそうです。
しかし、そのうえで、こうも言ったところが、彼女のすごいところです。
「アメリカのしたことは確かにひどいことだ。しかし、あなた達は私に対して今こうしてアメリカと同じようなことをしようとしているではないか。私は武力に対して武力で対抗しようとする人をサポートすることはできない。」

気が付くと、彼女は一生懸命、日本国憲法第9条の話を彼らにしていたそうです。それまで、ほとんど9条のことなど勉強したこともなかったのに。そして今、彼女は「憎しみのエネルギーをファルージャ再建のエネルギーに転換しよう!」とかけ声をかけ、支援プロジェクトを行っている。実にしなやかな活動家です。 


Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、と困難な中、大きな勇気を持って活動を続けている方々を紹介しました。読んで下さった方の心に、思いが届くといいなと思います。
目立たないけれど、地道に、平和のために頑張っておられる方も、もちろんたくさんおられることでしょう。そのことも大切に考えたいです。
平和は、誰かが守ってくれるものではなく、一人一人の高い意識があって初めて維持できるものだということを忘れず、お互い、日々の動きに敏感に生きて、手遅れということがないようにしたいものです。

心に響く言葉-深沢義旻「人間のうた」より
「雨が降っても 曇っていても 

      見ろ あの雲の上には 太陽がある」


yuuhi2960.jpg     2007年1月12日ベランダからの夕日

元同僚の友人から送られてきた年賀状に書いてあった言葉です。同じ言葉を私も職場に飾っているので、一瞬、偶然の一致だと喜んだのですが、思い出しました。確か前の年賀状にも書いてあったはず。調べたら、ありました。これを見て気に入った私が、職場に書いたのでした。
彼女のいろんな思いを知っているだけに、彼女がこの言葉を座右の銘にしている気持ちがわかります。向上心があって熱心な彼女との仕事は、まさにツーカー、とっても充実していて楽しかったことを思い出します。
追記 : 冒頭の言葉は、深沢義旻さんの大変長い詩「人間のうた」の最後の連の部分です。

本好きの彼女は、読書量も本にかけるお金も並みではなく、私はよく、長編小説を貸してもらいました。今は、目が衰え、短編や随筆が多いのですが、読むのが楽な分、内容を忘れるのも早いけれど、当時読んだ長編小説は、今でも深い感動を残しています。だいぶ前の作品になりますが、強く心に残っている2作品を紹介します。

山崎豊子/著『沈まぬ太陽』
日本を代表する航空会社の凄まじいまでの腐敗。85年の御巣鷹山事故の衝撃を出発点に、その内実を描いたノンフィクション・ノベル。全5巻の大作ながらベストセラーになった。労組活動を「アカ」呼ばわりされ、海外の僻地勤務を命じられた主人公・恩地に、リストラ社会を生きる人々の共感が寄せられたのが一因だろう。だが、もっと重要なのは、だれもが知るあの会社をモデルに実在人物をも特定できる形で汚点を紡いだ「蛮勇」ではないか。(藤谷浩二)


天童荒太/著『永遠の仔』
幼い頃の秘密を抱えた3人の若者が再会し、悲劇が……と書くと凡百のサスペンスのようだが、張りつめた文体と複雑に入り組むプロットがただならぬ雰囲気を醸し出すこの物語に一部でも接した読者なら、「永遠の仔」が特別な小説であることに気づくはずだ。読み進むにつれて高みから眺める余裕や謎解きの興味は失せ、3人が受ける苦痛が我が身のことのように感じられてくる。救いのない苦しい世界なのに、ずっと3人と時間を共有していたいと感じる。トラウマとか、幼児虐待とか、分かりやすい言葉では片づけられない心の闇を、作家が掘り起こしたからなのだろう。(藤谷浩二)


なお、解説文は『ことし読む本いち押しガイド2000』の藤谷浩二さんの文章が素晴らしかったので、利用させて頂きました。
追記:『沈まぬ太陽』に書かれた「儲け優先・合理化による人命軽視」、『永遠の仔』の「家庭崩壊と幼児虐待」など、何年も前に問題視された事柄が、さらに広まっている現状に、正直、暗澹とした思いを抱いてしまいます。

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心に響く音楽-スガシカオの歌が好き♪
スガシカオ デビュー10周年

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写真左から 『4FLUSHER』(2000年)、『Sugarless』(2001年)、『PARADE』(2006年)です。

スガシカオをよく聴くようになったのは、アルバム『4FLUSHER』あたりからで、元気な曲よりバラード系の「AFFAIR」「波光」「SPIRIT」「たとえば朝のバス停で」「木曜日、見舞いにいく」などが特に好きです。
曲も洒落ているけれど、歌詞も具体的な描写にひねりがあって、表現された気持ちも共感できるものが多く、センスがあります。大好きなミスチルの櫻井さんと、友だちだというのも嬉しいところ。

「AFFAIR」より
最後にひとつだけ もし君に酷い言葉残せるなら
“あなたが思うよりもこの想いは限りなく深い
覚えているよりも思い出は果てしなくありそうで”


「波光」より
遠くで波光がゆれている
もう悲しいことも 素晴らしいことも
無理やり ふみつぶしたくない 
      

「SPIRIT」より
なにもかもは許してほしくない
美しすぎる言葉で全てを飾りたくない


「木曜日、見舞いにいく」
数えきれない未来と
数え足りない思い出と
何か伝え忘れたことは ぼくにはもうないけど…
あと少しだけ話ができるなら 何をはなすのだろう


私の中では、マイナーなイメージで、冬になると聴きたくなる人だったのですが、最近はSMAPに提供した『夜空のムコウ』の大ヒットや、『奇跡』が2005年ABC高校野球統一テーマになるなど、すっかりメジャーになりました。
29歳でサラリーマンを辞め、その時の貯金で1年間、曲作りに専念。今年がデビュー10周年ということで、マスコミにも取り上げられる機会が多いかと思いますが、今回はお勧めを二つ!

 1月13日(土)午後11:00~翌日午前0:30まで、NHKBS2で「スーパーライブ スガシカオ」があります。すっかりヒットメーカーになったので、どこかで聞いたという曲も結構あるのでは?要チェックです!

以下の青色文字の文章は、NHKのHPより。
2月にデビュー10周年を迎えるスガシカオ。耳に残るざらついた感触の歌声と、エッジの効いた歌詞・サウンドで、映画やドラマ、CM音楽などで注目を集めている。番組では、スペシャル・インタビューを交え、ヒット曲満載の貴重なライブの模様をたっぷりとおくる。【収録日・場所】2006年11月26日(日)東京・国際フォーラム【楽曲(予定)】「19才」「午後のパレード」「ストーリー」ほか

 1月24日には、スガシカオのベストアルバム 『ALL SINGLES BEST』 が出ます。すでに何枚かアルバムは持っているのですが、ベストはやはり欲しく、ずっと待っていました。もちろん、もう予約済みです。私から私への誕生日プレゼントということで。

以下の紫色文字の文章は、メーカー/レーベルより
スガシカオ、10年間の軌跡・・・デビュー・シングル「ヒットチャートをかけぬけろ」から最新Sg「午後のパレード」迄の全シングル曲に加え、「夜空ノムコウ」や日本テレビ系「NEWS ZERO」テーマソングとして話題の新曲「春夏秋冬」も収録した、まさに10年間の集大成と言える究極のベスト・アルバム発売決定!!

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心に響く本-宮部みゆき作『ブレイブ・ストーリー』
bureibuue.jpg bureibuge.jpg 『ブレイブ・ストーリー』

宮部みゆき作『ブレイブ・ストーリー』上・下(角川書店・各1800円/文庫本あり)
SF・ミステリー・時代小説と広い分野の人気作家ですが、人が殺される話が苦手な私は、彼女の作品を今まで読まずに来ました。

今回読んだのは、小学5年生の男の子「亘」(現世)「ワタル」(幻界)が主人公のファンタジーです。TVゲームが大好きという作者らしく、RPGさながらの展開で、TVゲームを全くやったことのない私には、初めのうち抵抗がありましたが、読み進むうち夢中になりました。私にとっては、『ハリーポッター』『ゲド戦記』以来の長編ファンタジー。2006年末に読んだ心に残る1冊となりました。

どこにこんな想像力があるのだろうと思うほど、構築された世界が明確で細かいため、映像がすっと頭の中に浮かんできます。具体的な国や地方が連想できるリアルさがあります。その上、心理描写がうまく、生き方を考えさせる展開になっていて、大人の読者(ただし子どもの心を持った人)も充分引き込む力があります。さすが、うまい!と思いました。

昨夏には、これが映画化され、好評でしたが、上下で1300ページ余りの物語を、どうまとめ上げたか、興味があります。現在、DVDのレンタルあき待ちです。

自分と照らし合わせて、いろいろ感じるところがありました。テーマに触れてしまうかもしれませんが、心に響いた言葉を、いくつか引用します。

「あなたは勇敢じゃ。あなたは優しい。あなたは他者を思いやる。友を思いやる。あなたは善良じゃ。しかし、そのあなたのなかにも、憎しみがあり、妬みがあり、破壊がある。それはどうすることもできぬ真実。目をそらし背を向けて逃げ出すことはできぬ真実。」

「たとえ運命を変えても、僕は変わらないってことに気がついた。僕が変わらなかったら、どれだけ運命だけをいじっても、悲しみも憎しみも失くならない。」

「きっとこのヒトは、いつもこんなふうだったんだ。胸にあるのは自分の言い分だけ。見るものも、自分の見たいものだけ。求めるものも、自分のほしいものだけ。傷つくのも、いつも自分だけ。思いどおりにならないものを捨て、気に染まないものを切り離し、そこにあっても見ないふりをして、ひたすら求めるものはただひとつ。自分が求めるにふさわしいものだけ。それでは何処にも居場所なんかつくれるわけがない。誰の親切も届かなければ、誰に裏切られようと、その兆候を感じることだってできるはずがない。」

本当は、もっといっぱい心に響いた部分があるのですが、これ以上引用すると、読む楽しみを奪ってしまいますね。ここまでにします。どれもこれも自戒を込めて書きました。

清濁・正邪・善悪・美醜・明暗・愛憎・陰陽・悲喜・哀楽・生死・去就・虚実・真偽・光と影…このように対の言葉が多いのは、互いが表裏一体、対になっているからこそ存在している、結局は一つのものであることを示しているのだなと、この長い物語を読んだあと、しみじみと思いました。

負の部分だけでも困るけれど、負の部分がゼロというのが、いい生き方ではないことは、無菌状態で育ったものが、外に出た途端、弱さを露呈することからもわかります。選ばれたいい環境だけが、幸福につながる訳ではない、雑多な中で育てた力こそが、本物の力になる、そんなことも感じさせてくれました。

正負どちらも持ち合わせもった自分であることを忘れず、等身大で現実を生きていかなくてはと思わせてくれる、いい物語でした。新聞にも連載されていたので、すでに読まれている方もあるかと思いますが、たまには物語の世界にどっぷり浸かってみるのもいいものですよ。

hikurasiue.jpg hikurasige.jpg 『日暮らし』

同じく宮部みゆきさんの時代小説『日暮らし』上下(講談社・各1600円)は、同心の井筒平四郎が主人公ですが、11歳の美少年の活躍が楽しく、娯楽色の強い読み物です。これも、物語の世界を創り上げる作者の力を感じさせる作品で、面白かったです。

余談になりますが、この小説の中に「ちろり」という、お酒を燗する容器が出てきます。先月の歌会で、読みの当たった歌に、この「ちろり」があり、全く別の種類の燗する容器を思い浮かべた私は、ピントのずれた解釈をしてしまいました。でも、この失敗のおかげで、「ちろり」を覚えました。この年になっても、知らないことだらけで、お恥ずかしい限りです。

追記1:私は読んでいないのですが、登場人物が重なるので、できれば『ぼんくら』上下を先に読むといいようです。

追記2:先ほどの文で、対になっているものを書き始めたら、面白いほど浮かんできて、止まらなくなってしまいました。先ほどの文に続けて書くのは、どうかと思いましたので、頭の体操を兼ねて、ここに書いてみました。

+-・強弱・諾否・遅速・緩急・鋭い鈍い・好き嫌い・有無・親子・男女・老若・終始・収支・遠近・高低・冷暖・大小・多少・出入・黒白・紅白・天地・昇降・上下・前後・凹凸・濃淡・長短・慶弔・軽重・存亡・自他・主客・新旧・夫婦・父母・兄弟・姉妹・雌雄・乾湿・異同・深浅・昼夜・朝夕・苦楽・浮沈・内外・賢愚・動静・優劣・和洋・本末・得失・疎密・背腹・山川・日月・草木・加減・吉凶・縦横・巧拙・真贋…本を読んでいても、対の言葉ばかり浮かんで困っていました。ここに書いて、やっとすっきり。皆さんも、続きをどうぞ。

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猫日記「好(hao3)の日々」第19回
hao2854.jpg   “迎春” & “祝!成人” by ハオ

皆さん、明けましておめでとうございます。
ハオは8ヶ月(人間なら12歳ぐらい?)になり、体重は3.2キロで、小顔のままです。
初めてのお正月は、お陰様で、みんなに囲まれ、幸せにのんびり過ごすことができました。

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こちらの写真は、縫いぐるみのオコジョちゃんと遊んでいるところです。右端は、最近お気に入りのフランスパンを食べているところです。端っこの固いところを舐めると、すごく美味しいの!

次の写真は、最近私ハオがお気に入りの昼寝の場所です。
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左からテレビボードの上(ここは、インコのブルーちゃんもお母さんたちも視野に入るから一番!)
段ボールは、素朴で妙に安心するの。母さんは、ここにも敷物を作ってくれたけど、そういう過保護なことされると嫌なのよねえ。避けていたら、諦めて、敷物を除けてくれました。

この冬は、毎晩、掛け布団に載って、足元で寝てあげているので、「ちょっと重いけどいい炬燵ができた。」と、母さんは喜んでいます。
猫は、源氏物語にも出てくるので、「平安時代の人も、炬燵代わりにしてたんやろうね。」というのが、最近の母さんの口癖です。昔は、室内でも、ひもでつながれていたのねえ。

何をしても相変わらず親バカなもので、今日なんか、キッチンのカウンター(高さ110センチ位)からマッサージチェアの背(高さ100センチ位)まで、100数十センチの幅をジャンプしたところ大興奮。「マタタビみたいやねー!すごい!」お母さん、それを言うなら「ムササビでしょ!」

それでは、母さんが、私(ハオ)を詠んだ俳句を、よければ読んでみてください。
子猫来てたちまち主役となりにけり
子猫来て夫婦の会話増しにけり
子猫来てより生きもののみな愛し
猫の子に猫撫で声で応へをり
ゑのころを猫の土産にとつてをり
猫じゃらし我が家の猫を釣り上ぐる

ちなみに、「子猫」は春の季語、「ゑのころ(猫じゃらし)」は秋の季語だそうです。
私が来てから、どうも猫以外の題材が詠みにくいらしく、ちょっと困っているようです。
そろそろ猫の親バカも一休みして、気合いを入れて、俳句も短歌も頑張ってくださいね、母さん!

それでは、皆さん、「祝新年快楽!」(zhu4 xin1 nian2 kuai4 le4)新年がよい年でありますように!

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季節の詩歌(2)-お正月の詩歌
俳誌「空」16号(2007年1月発行)に載せてもらった文章を転載しますので、よろしければ読んでみて下さい。

        季節の詩歌(2) ~お正月~ 
                
 毎年、年末になると、帰省ラッシュの様子が報じられる。故郷の愛媛県を出て三十五年、既に両親も里の家もないが、それらのニュースには郷愁をそそられる。

古里や臍(へそ)のをに泣くとしのくれ       松尾芭蕉 

伊賀上野にある芭蕉の生家に掲げてある句である。故郷を思うとき、私たちは、そこで過ごした子ども時代を思い、親の情を思う。昔も今もそれは変わらない。殊に、昔から受け継がれてきた行事の恩恵に浴するとき、大切に育てられた子ども時代の幸福を感じる。

むつまじきものや餅搗く(もちつく)町つづき      羽笠 

貧しかったけれど、希望にあふれていた昭和三十年代が、今注目されている。私の子ども時代はちょうどその頃だが、親たちが組を作り、各家庭を順番に回っていく餅つきは、特に楽しみな行事だった。あの時のワクワク感と大人への信頼感は、今も鮮やかだ。

正月を迎える準備は限りがなく、大晦日まで続いた。紅白歌合戦を見るようになってからは、年に一度許された夜更かしで、朝寝坊の元旦になってしまった。
除夜零時過ぎてこころの華やぐも      山口誓子

願(ね)ぎ事はもとより一つ初詣         高浜虚子

年玉を並べて置くや枕元            正岡子規


 枕元の新しい肌着に着替え、皆が新年の食卓に揃う頃には、父が、井戸から汲んだ若水で作った雑煮ができている。普段は水道水の生活だが、「若水」の儀式を持ち込むことで、病弱な母を休ませてあげたのだろう。

若水を無垢の闇より汲みにけり     高千夏子

母の胸父の腕(かいな)に育ちしを雑煮食ひつつ思ひ出しをり     時田則雄

いただきし賀状一枚一枚を炬燵に座して妻と分け合ふ         斉藤清毅                       

餅の数を子らと競い、十個以上食べて勝つのは、いつも父。年賀状も、父の嵩だけ高い。父の、もう一つの独擅場は、百人一首だ。「貧しくて学校に行けなかったのに、どうしてそんなに強いの?」と、尋ねたことがある。昔は、若衆が集まって、娘さんの家に「カルタをしよう。」と訪ねたのだとか。意中の人を手に入れるには、強くなくては…という訳だ。

田子の浦にうち出でて見れば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ     山部赤人          

  百人一首のこの歌は、「新古今集」からのものだが、「万葉集」の原歌は、次のように力強い写生歌である。

田子の浦ゆ打ち出でて見れば真白にぞ富士の高嶺に雪は降りける    山部赤人      

時代が求めているものが違ってくると、歌の叙情性も異なってくるのが、面白い。
次の、「万葉集」最後の一首には、もう次の時代の優美さが見えている。

新(あらた)しき年の始の初春の今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)   大伴家持  

元旦は、快晴で初日の出が拝めれば申し分なし。しかし、雪模様であっても、家持の歌のように詠めば、雪の白さと相まって、神聖で目出度いものとなる。

何となく、
今年はよい事あるごとし。
元日の朝、晴れて風無し。         石川啄木
 

一年ごとに区切りを作り、新しい年を迎えるシステムは素晴らしい。たとえ、大晦日まで暮らしに追われていても、年が明けると、気持ちを切り替え、新たなスタートをきることができる。まして、元日が晴れ渡り、神々しい富士山の姿まで見えたとしたら、自ずから新年への期待も高まるだろう。

ゆゆしくも雲をぬく富士現れて浄天の日をほしいままにす      梶井重雄 
                      
元日の朝、五階より降りて来て神の空席のごとき街を行く      高野公彦


日常と異なる光景に戸惑う作者がいる。最近、元日から商売をする店が増えてきたのは、不景気のせいか、褻>(け)と晴れの境が明確でなくなったせいか。
家族皆がそろい、いつもより少しかしこまって、何をするでもなくのんびり過ごす時間こそが、正月には大切な気がする。

正月に写真撮りたり水平に家族の並ぶは久しぶりにて        栗木京子 
                    
 生き続けている私たちに、毎年プレゼントされる新しい年。どんな一年にするかは、自分次第。次の詩のように、いい一日を積み重ねていきたいと思う。

元旦   新川和江

けさ わたしは頂きました
新しいカセット・テープのような
一巻(ひとまき)の時間を――
(二連目省略)
一日一日をていねいに生きて
いい音だけを 入れて行こうと思います
一年ののち
すっかり消してしまいたい思いに
苦しんだりすることのないように
十年ののちにも
微笑んで聞きかえすことができるように

テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

心に響く風景-初詣「橿原神宮」
初詣「橿原神宮」テーマは「並ぶ!」(写真の人は我が家とは無関係)

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1月3日、縁起をかつぐ次男の希望で、橿原(かしはら)神宮に初詣に出掛けた。
天王寺にある近鉄あべの橋駅から特急に乗って30分ほどで着く。特急は、指定席で別料金がかかるが、ゆったりとしてプチ旅行気分が味わえるので、楽しい。
車窓から見える柏原のぶどう畑が、山肌に張り付くようにある。大きなビニールハウスが、日光に輝き、残雪のように見える。

駅から神社まで、ずらっと両側に出店が並んでいるが、ほどほどの人出のため、くじ引きの店などは、手持ちぶさたな様子である。
「たこや」というたこ焼きの出店だけ、たくさん人が並んでいて、「他にもたこ焼き屋さん、いっぱい出てるのに、新年から並ばんでもええのになあ。」なんて、呟く。
ガラス細工の出店を覗いていたのだが、異様な臭いが気になる。なんと、二つ隣の「からあげ」の出店が燃えてしまい、片付けているところだった。よく見ると、消防車・救急車も脇に停まっている。先ほどまで、大変な騒ぎだったのだろう。

橿原神宮に来るのは、だいぶ前に「上々颱風」の無料コンサートに当たって以来である。
畝傍山・深田池と自然に囲まれ、ゆったりとした敷地にある大きな神社だ。
本殿に参り、願い事をする。年々願い事が増え、お祈りが長くなっている私たち夫婦より、次男のお祈りの方がより長く、気配も真剣である。
お守りを買って、記念写真を撮る。大絵馬の前には、列ができているが、並ぶ気はないので、遠くから撮る。
きれいに並べて積んである、奉納された酒樽の銘柄が、少し気になる。

帰り道、先ほどの「からあげ」屋さんの場所だけ、ぽつんと空いて、まさに歯が抜けたみたいだ。稼ぎ時の三が日、お正月早々、商売道具を焼いてしまった「からあげ」屋さんが気の毒で、その後の家族の様子まで案じられた。
いかにも奈良らしい「吊し柿」の出店にあった、巨大干し柿を買わなかったのが、ちょっと心残りだ。そういえば、干し柿も一列に並んでいるな。

さて、私は、今回の橿原神宮参りで、並んでいるものを、いくつ認識したでしょう?な~んて。

テーマ:雑記 - ジャンル:日記

お知らせ-新しいリンク先3つ
新しいリンク先を3つご紹介します。
個人的には、「お気に入り」に入れて、すでに何度も訪問していたのですが、便利なようにリンクをしました。

1、俳句誌「空」のホームページ    
1年前から縁あって、お世話になっている俳句結社「空」の、季刊誌が見られるホームページです。
(誌面を見るには、アクロバットリーダーのアップデートが必要)
「空」の連絡先などがわかりますので、俳句に興味のある方は、ぜひ覗いてみてください。

2、biancaさんのブログ「愛猫まーちゃんの腎不全闘病記+耳折れにーたんとの毎日」 
すでにおなじみbiancaさんのブログ(一体いくつあるのでしょう?)から、「猫」関連のブログをご紹介。
子猫の「にーに」が、とにかく可愛くて、可愛くて!!「にーに」=「可愛い」、「可愛い」=「にーに」。
「にーに」の写真に、顔も心もとろけますよ。

3、まりさんのブログ「今を生きる」 
俳句と手芸が趣味の「まりさん」のブログです。同じ趣味の方と、偶然、つながりができました。
10年前に大きな手術をされ、リハビリを重ねながら、日々明るく前向きに、ブログを更新中。

テーマ:★★おすすめ♪★★ - ジャンル:ブログ

手作りが好き!-わが家のお正月
ようこそ、わが家のお正月へ。写真はすべて拡大できます。

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今年第一弾の手作りは、お正月特集です。例によって、素朴で安上がりなものばかりですが、左端の写真から順にご紹介します。

玄関付近の飾り-敷物は、思い出の帯から作りました。大皿は、一番尊敬していた方(殉職)から、結婚したとき頂いたもので、年中ずっと飾ってあります。シーサーは友人のお土産で、いい顔なので気に入っています。

お節料理-煮物など和食の好きな我が家は、みんなお節料理が大好き。私が子どものときから食べてきた物に、我が家だけのオリジナルを加え、豪華な食材はないけれど、毎年張り切って作ります。息子が、裏ごしなど面倒なものは、いつも手伝ってくれます。すべて手作りは大変なので、棒鱈など時間のかかるものは、生協の品を利用します。
焼鯛のお皿に、南天の葉を飾るつもりで用意していたのに、忘れましたので、あとから「ペイント」で松葉みたいな絵?を付け加えてみました。

室内の飾り-亡き母か亡き姉が身につけていた思い出の帯を、縫い合わせて額に入れ飾っています。なかなか着物を着る機会がないので、こうやって雛祭りが終わるまで、いつでも二人に逢えるよう掛けておきます。
右端の羽根突きをしている女の子の絵は、「くるみ絵」といって、和紙を使って立体的に仕上げたものです。季節で楽しめるよう、だいぶ前に数種類作りました。

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続けて、左端の写真から順にご紹介します。

 玄関の花-いつもの「はなの」さんが届けて下さる花。次のとあわせて、2300円はお得でしょ。

 廊下付近の花-後ろの衝立は、和紙を貼っていたのを取り去り、古い夏帯(弘法市で500円)を貼りました。猫のハオが飛び出さないよう作って、玄関に置いていたため、真ん中から互いに見えるよう間をあけています。右側に見えている暖簾も、着物地(弘法市で1反1000円)で作りました。

 壁飾り二つ-古帯(弘法市で各500円)を利用して作りました。軸木は、台風で折れた桜の枝を拾ってきて使いました。リバーシブルになっていて、書や絵葉書を飾るのに重宝しています。4つ作り、2つはプレゼントしました。今年は、色紙や短冊掛けを作ってみたいと思っています。

帯や着物地は、絹が多いので、ミシンは使わず、テレビなど見ながらちくちく縫いますが、手触りがよく、幸せな気持ちになります。

テーマ:こんなの作りました♪ - ジャンル:趣味・実用

心に響く風景-謹賀新年
kamogawa0014.jpg (写真は冬の鴨川-「亀」は畔に眠っているか?)

明けましておめでとうございます。
皆さんは、どんな年越しをされましたか?
私は、家の中からエキスポランドのカウントダウンの花火を見ながら、新しい年を迎えました。
今年こそ、平和で明るい話題がいっぱいの、よい年になりますように。
また、辛い話題からも逃げずに、しっかり考えられる年になりますように。

 水辺の「亀」は、寒さに弱く、少々冬眠気味ですが、いつか大空を飛べる「亀」になれるよう、夢をあきらめず、願いを捨てず、確実な歩みで進んで行きたいと思っています。
どちらかというと「兎」タイプの私ゆえ、「亀」の歩みを忘れぬよう、「大空の亀」には、夢と自戒の思いを込めて。
皆さん、今年もよろしくお付き合い下さい。                      2007年元旦   「大空の亀」

nankinhaze0015.jpg (写真はナンキンハゼの実-空行く「亀」が見えるかな?)


プロフィール

大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年1月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
2014年 9月15日カウンター300000突破 !



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