心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く風景&言葉
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 「心に響く言葉」、毎日心に残る言葉はあるのですが、ここに書くのは久しぶりです。先週末、神戸で撮った写真と合わせてアップします。
2月20日(土)、神戸南京町の「春節祭」に出かけてきました。毎年行ってみたいと思いつつ、寒さや人の多さが気になって一度も行ったことがなかったのですが、お天気もよく、人出の多さもこの不況下には嬉しいことで、元気をもらって帰ってきました。
せっかく近くまで来たので、JR元町から新長田まで足を伸ばし、巨大「鉄人28号」(高さ18m・重さ50t)にも会ってきました。同年代の親子連れが結構いて、どの人もにこにこと仰ぎ見ているのが印象的でした。

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毎週土曜日の朝日新聞「be」紙面の「磯田道史のこの人、その言葉」というのが好きでよく読みます。2月20日の記事に、「話術の神様」といわれた徳川夢声氏が書き残した『話術』という本が紹介してありました。孫引きになりますが、覚えておきたいので引用します。
「ハナシ」の極意・・・〈ハナシは人格の表識。故に、他人から好意を持たれる人格を養うべし。あえて聖人たれとは申さず。ハナシには、個性が必要なり〉

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「座談十五戒」・・・「一人でしゃべるな。 黙り石となるな。 (威張って)反り返るな。 馬鹿丁寧になるな。 お世辞屋になるな。 毒舌屋になるな。 (愚痴の)コボシ屋になるな。 自慢屋になるな。 ほら吹きになるな。 知ったかぶるな。 賛成居士になるな。 反対居士になるな。 軽薄才子になるな。 朴念仁になるな。 敬語を忘れるな。」

磯田道史氏のまとめ・・・すべて他人への配慮である。言葉は人の心を温めるためにある。それさえ押さえておけば、話術なくとも、みんな話の達人だ。
この話術の達人、徳川夢声氏が死に際に発した最後の言葉は妻へのもの。「おい。いい夫婦だったなあ」

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今日2月25日の夕刊に、作家の北方謙三さんが、「僕の死生観ですが、生き残っている者ができることは、忘れないってことなんです。忘れない限り死んでいないんです。」と書かれていました。私も、いつも同じことを思っています。

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あんなことこんなこと&お知らせ
 梅が満開になってきましたね。時間休をとって、万博公園の梅林に寄ってから帰宅しました。そこで偶然、次男に会ったのにはびっくり!枝垂れ梅はまだまだのようですが、それ以外の見ごろは、例年より早いかもしれません。

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 例によって、TV番組欄「エチカの鏡」の「認知症にならないための7つの生活習慣」が気になって、ポイントだけをメモを取りながら見ました。
         1.散歩をする (歩くと脳への血流が増える)
         2.新聞を声を出して読む (脳への刺激が増える)
         3.料理を作る (脳の運動神経・記憶中枢を刺激する)
         4.社会と交わる (生きがい・意欲が生まれる)
         5.電車・バスで出かける (マイルドな緊張感は必要)
         6.日記をつける (思い出すことが重要)
         7.恋をする
7番目は、現実には難しいです。映画『おとうと』で、ますます加瀬亮ファンになった私としては、今のところ、この路線で・・・。ミスチルの櫻井和寿、ゆずの北川悠仁も、好み・・・。

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 拙ブログで応援している青木拓人が、「拾われた手帳」というブログを開設しました。以前から準備しているとは聞いていたのですが、マイペースなのでまだだろうと、のんびり構えていました。昨日、「myspace music(右列リンク 音楽:aoki takutoのコーナー)」に新しいアドレスがあるのに気づきました。右列にリンクしましたので、「ゆるキャラ」お好みの方は、よろしければアクセスしてみてください。 http://aokitakuto.jugem.jp/       

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 紹介ついでに、青木拓人も出るライブのお知らせです。
今回は、京都の老舗ライブハウス「拾得」http://www2.odn.ne.jp/jittoku/index.htm
ということなので、久~しぶりに出かけようかと思っています。「拾得(じっとく)」のスケジュール表に、「あがた森魚」の名前を発見しました。懐かしい・・・。

        『口笛ふいてやっておいで Go West!~ウッディヴァレンタインの巻~』    
        ★出演★ ミックスナッツハウス/杉野清隆/青木拓人/林漁太と杉野清隆
        17時30分オープン/18時30分スタート 予約\1800/当日\2300

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心に響く本-いろんな読み方
 立春も過ぎ、光に春を感じるようになってきました。「寒い時期は読書に映画に美術館」とばかりに、この冬も室内で過ごすことがほとんどでした。最近読んだ本の中からよかったと思うものをご紹介します。
出版した本の40%が返本され、廃棄されると聞きました。いろんなものが安くなっている中で、本の値段は高いままです。捨てるくらいなら、最初からもっと安く提供できないものかと思います。というのも、最近の私は中古で買うか、図書館で借りるか、というのがほとんどなもので・・・。この読み方では、書き手に著作料は入らないよなと、後ろめたいのです。新刊で半額なら買うのですが・・・。
一方、紙の資源のことを考えると、電子本でも・・・とも思うのですが、本の魅力は、内容だけでなく装丁などにもあるわけで・・・。千年前の本が読めるのも、紙に書かれて残されていたからですが、今利用している電子機器が千年後にもあるかと考えると、次々モデルチェンジをする現状に不安を覚えます。愛蔵本は紙で、情報や資料のために必要な本は電子本で、などと思ったりもしますが、いずれは全部電子本になるのかもしれませんね。

 写真はどれも、家の近くで最近撮ったものです。

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Ⅰ:スピーディーに読むエンタメ系なら・・「伊坂幸太郎」

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分野としては、ミステリーでしょうか?こういう分野はたいてい殺人事件があり、私は苦手なのですが、彼の作品はどろどろしてなくて、青春を感じさせる部分があるので読みやすいです。

『終末のフール』 (2006年/1400円/集英社)
地球に小惑星が衝突して3年後には、滅亡する。という設定で、さまざまな人間模様を短い章に分けて書いたもの。作者があとがきでモデルがあると書いている、「鋼鉄のウール」という章のキックボクサー苗場がかっこよかった!P280のビデオ店店員のつぶやきが、リアルで、私のつぼにはまりました。

『ゴールデンスランバー』 (2007年/1600円/新潮社)
現在上映中です。 『重力ピエロ』 (2003年/1500円/新潮社)も、原作の良さをうまく生かした映画になっていましたが、これはどうでしょう?原作は、始めからぐっと読み手をつかみ、最後のP501まで一気に読ませてしまう面白さでした。
世の中の問題点を上手に配するところ、国家権力を信用しきってないところが、彼の作品の特徴ですが、東北大学法学部出身というところが、舞台設定に大いに影響しているようです。

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Ⅱ、ゆっくり心に問いながら読むなら・・「大江健三郎」

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言葉の運び方が独特で、ちょっと読みづらい作者ですが、これらの随筆は、若い人たち向けに優しい&易しい言葉で語りかけているので、よくわかります。以前にも読んでいたので、私には珍しく再読本です。同じ故郷なので、出てくる山河が懐かしく、奥様のゆかりさん(伊丹十三氏の妹)が描いた絵もよかったです。

『「自分の木」の下で』 (2001年/1200円/朝日新聞社)
「自分の木」がある。その木の下で、年とった自分に会える。その自分に「どうして生きてきたのか?」と問う。人はなぜ生きるのか?なぜ学校に行かなくてはならないのか?少年時代の大江氏に、自分の少女時代が重なり、現代の子どもたちが重なり、さまざまなことを考えたり感じたりしながら読みました。

『「新しい人」の方へ』 (2003年/1200円/朝日新聞社)
読書カード(今はノート)歴60年の大江氏の、子どもの頃や大学時代の読書にまつわるエピソードが、興味深かった。町の図書館がなくて、公民館の本を全部読んだというところは、私も似ているのですが、その後の母親の対応が、我が家とはまるっきり異なっていました。厳しく筋の通ったお母様です。
初めてのファンタジーという『二百年の子供』 (2003年/1400円/中央公論新社)は、大江氏の子どもたちを髣髴とさせる登場人物と、ご自身の子ども時代の体験とがうまく調合し、静かで優しい物語です。流行のファンタジーのような激しさはなく、今まで読んだ大江氏の小説と重なる部分が随所にあり、懐かしく感じました。

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Ⅲ:趣味の世界を楽しむ・・俳句や書など

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『知識ゼロからの俳句入門』 (金子兜太著/古谷三敏画/幻冬舎/2006年/1300円)
字を読むのがあまり好きでない初心者にぴったりの俳句入門書。大切なことが的確に押さえてあるので、おススメ。例句が、伊藤園俳句大賞からとってあるので、身近な印象です。

『続ほっとする禅語70』(野田大澄監修/杉谷みどり文/石飛博光書/二玄社/2007年/1000円)
書も文もとてもよかった!座右の書にしたい。「続」でないほうも同時に中古で注文し、同じ日に発送するとメールがあったが、宅配便は1日で届き、日本郵便は3日もかかった。

『言葉のゆくえ 俳句短歌の招待席』 (坪内稔典・永田和宏著&対談/京都新聞出版センター/2009年/1400円)
短歌と俳句の違いがわかって面白かったです。そのあたりを二箇所引用してみます。
P98永田氏「こういうことを詠い、主張したいと思って詠い始めたら失敗する。」
  坪内氏「短歌の人の方が自分の言いたいことをストレートに言えるので、まじめな印象になる。俳句の人たちは言いたいことがストレートに言えないことがわかってくるから、ややひねくれ。」
p100永田氏「自分が作りたいように作るしかない。自分の時間にだけは噓をつかないで詠えるようになればいい。」
  坪内氏「自分の作った言葉が自分を変えてくれるかもしれないことへの期待感がある。」
 

テーマ:紹介したい本 - ジャンル:本・雑誌

心に響く詩歌(歌集)-万造寺ようこ歌集『そよぐ雀榕(あこう)』
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【写真はすべて万博公園にて。最初と最後は冬。中の3枚は秋。最後の2枚はどちらも西大路のポプラ並木。】

今回は、万造寺ようこさんの歌集 『そよぐ雀榕(あこう)』(青磁社刊/2009年/2500円)をご紹介します。

        soyoguakoukabaa.jpg 【カバーと帯付き】    soyoguakouhonntai.jpg 【本体】

1997年から2006年までの10年分を、ほぼ編年順に600首内にまとめられた第二歌集です。
あとがきにある「出会ったすべてのことの、そのときどきのその姿、表情。過去の思い出の中の忘れてはいけない大切なこと。それら大切なことを大切なようにまとめたい。」という気持ちが、読み手に穏やかに伝わってくる歌集でした。
また、あとがきに「自分が自分のことを話そうという気持ちよりは、語り部のようにこんなことがあったよと人に伝えたい人間だと感じた。」と書かれている通り、読む側も「万造寺さん個人の出来事」を読むという感じではなく、「物語」を読むような印象を受けました。
作者は非常に聡明な方で、歌会での読みも深くて的確で、詠まれる歌は、地上から少し浮いたところを歩いているような不思議な感覚があります。それらが、ご本人の鷹揚とした感じとよく合って、魅力的で、読み返すたびに、異なる歌が立ち上がってきました。
ここでは、私なりにテーマを決めて、特に心に残った歌を、テーマ別に引用しました。


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「死」を想う

お父様をはじめ身内の方々の死、長年共に暮らした犬や猫の死、教え子や友人の死など、多くの大切な存在の喪失が詠まれているのですが、両手で丁寧に包み込まれるように詠まれていて、読み手に優しく響いてきました。

墓原のなかにできたる町ならむ見知らぬ死者と重なり住めり  

死後もまたかういふ気配かロンドンの弓なり街路行く先みえず 

すこしづつ死んだものたちがはひりこみやがてわたしは死ばかりとなる  

とりあへず洗濯をせむもやもやと死の一日分がわれに近付く   

人ならば死んでも子どもの中にある猫は死んだら空泳いでる  

二十七の昔のわれと二十七で逝きたる姉と窓を出で会ふ  

大樹となり空にそよげる雀榕(あこう)の樹亡きものたちの声落としくる   

いづくよりかなつかしい手の伸びてきて背中たたかれしがもう振り向かぬ   


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「不思議な感覚」

私も同じような情景を見たことがあったり、同じような体験をしたりしたことがある。でも、こんなふうに表現することはできない。万造寺さんの歌には、どこか異界に導かれるような、でも、感覚はすとんと自分の体に入っていくような、そんな特徴があります。

朝のひつじぼうつと草を食べずゐるぼうつとかたまつて永遠を見てゐる 

壁の面にブラインドの影だんだらの写らぬやうに通り抜けたり 

いつもかうだつた時間はづれの食堂のいすは机上に並べられ  

進むほど退くやうななつかしさ蒼い日暮れは鏡のやうに    

地下牢の四角い入口はひりたい人はひりたくない人と別れぬ [イギリスにて] 

乗客はみんな知り合ひであるやうな昼の路線バス停まり停まり行く 

突き当たりの塀の横には身の幅の抜け路のあり行きて気づきぬ  

落葉松を差し込むひかり縞となる道をあゆめりだれか歩めり  

電球の切れたる風呂場のくらがりはもらひ風呂のやう母がそばにゐる  

藤の花咲きしだれゐる小園に行く道が本当にあつたのだらうか  
       

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自然と「同じ目線」で

犬・猫・鳥などの小動物、植物を好きという気持ち以上に、同じ立ち位置で詠まれている歌の数々。自然と一体化できるのは、ものごとにとらわれない自由な心で生きておられるからこそ、という気がしました。

手に抱かば体熱芯より伝ふらむふつくら輝いて白鷺がゐる 

水分くるやうにカーテンを頭(づ)で押して猫は向かうの夜へ出でゆく  

向かう岸を連れられて行くレトリーバー進む速さに合はせて歩む   

夕靄のさくら明かりのなかに来る犬は静かに己が影を嗅ぐ  

さゐさゐと銀杏もみぢの散りやまずこころの底がもうからつぽだ  

猫はまだ家ぬちを歩みゐるならむ隙間あけおく襖も窓も  

白薔薇の大きな花を剪るときに空のかすかに歎くを聞けり  

もう守つてくれなくてもいいからと耳を動かす犬に言ひ聞かす  

シロツメクサ絵手紙に描かう金網の下の雨から引き出して来る  

芽を出すとき苦しくないのかあぢさゐの長い枯れ色枝のさきまで  

よく舐めてをりしに腫物に気づかざりき跳びつき喜ぶ顔ばかり見て  


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テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学



プロフィール

大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年1月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
2014年 9月15日カウンター300000突破 !



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