心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く本-森絵都さんの本
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 かねてから上手な作家だなと思っていた森絵都さんが、先だって、直木賞を受賞された。今まで、中学・高校生向きの作品が多かったのだが、今回の受賞作『風に舞いあがるビニールシート』は、社会人向き。六つの短編はどれも、丁寧に紡がれていて、好感が持てる。難しい問題をいっぱい抱えた現代社会とも、無理のない関わり方で、共感する部分が多い。文章表現の上手さに、更に磨きがかかった気がする。
『風に舞いあがるビニールシート』(文藝春秋・1400円)-どの話も、とても気に入った。

若い時、どろどろとした大人向きの小説ばかり読んだせいか、最近は、思春期の読者向けの本を手にとることが多い。文章や展開がうまく、読後、さわやかさの残る本が、好ましい。そういう意味で、森絵都さんの本は、安心してお薦めできる。

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A 『カラフル』(理論社・1500円)-主人公の少年が、ひょんなことから、自分の周りを見る機会を得、変わっていく話。10代の子供たちに人気がある。

B 『DIVE!!』1巻~4巻(講談社・各950円)-飛び込みでオリンピックを目指す少年たちとコーチの物語。展開が面白く、ワクワクしながら一気に最後まで読んだ。

C 『宇宙のみなしご』(講談社・1300円)-両親が多忙で留守がちな家の姉弟。弟の楽しみは屋根のぼり。心に残る言葉が、いくつもあった。
「大人も子どももだれだって、いちばんしんどいときは、ひとりで切りぬけるしかないんだって。……自分の力できらきら輝いていないと、宇宙の暗闇にのみこまれて消えちゃうんだよ、って。……でも、ひとりでやってかなきゃならないときこそ、ときどき手をつなぎあえる友だちを見つけなさいって。手をつないで、心の休憩ができる友だちが必要なんだよ、って。」

D 『永遠の出口』(集英社・1400円)-小学三年生~高校卒業までの主人公を描いた話。太宰治『女生徒』の現代版という印象だった。私の中では、もう一つ?という感じだ。

E 『リズム』『ゴールド・フィッシュ』(講談社・各1100円)-森絵都さん20歳の時の作品で、講談社児童文学新人賞・椋鳩十児童文学賞受賞作。主人公の女子中学生とその家族、バンドをやっている従兄弟とその一家、幼なじみなどが主な登場人物。よく売れている本。

F 『アーモンド入りチョコレートのワルツ』(講談社・1300円・絵/いせひでこ)-音楽と絵の好きな人にお勧めの、洒落た短編集。どれも思春期の子が主人公だが、心理描写がうまく、とても気に入った。路傍の石文学賞受賞作。

他にもまだ『つきのふね』など数冊を読んでいるのですが、読書ノートから探し出せないので、省略します。
 

テーマ:紹介したい本 - ジャンル:本・雑誌

この記事に対するコメント

亀さんは本当にたくさんの本をご存知ですねv-10
そして、本が大好き!!!そんな気持ちがわかります。
私も本が好きなわりには、最近読むことから遠ざかっています。
目が・・・・・・・・・ね(^_^.)
そして、そのうえ、無気力。読み出すと止まらないんですが、
なぜか、今は読めなくて本棚にたくさんあります。

淀川花火大会、素敵な花火!綺麗に写っていますね。
やっぱり、花火と川・・・これは、最高のコンビですよね!
【2006/08/09 20:10】 URL | ぴょんこ #B7q/.fmY [ 編集]

素晴らしい
こんばんは。
ほんと、沢山の本を読んでらっしゃるのですね。
私も去年くらいまでは年100冊ペースで読んでました(活字好きなんです^^)。
でも今年になってからはサッパリで数冊買ったものの読まずにそのまま・・・。
寝る間も惜しんで取り付かれたように読み漁っていたのが不思議です。
『宇宙のみなしご』はとても興味があります。
大空の亀さんのレビューはとても分かりやすくて興味をそそります!
時間を作って・・・読んでみようかな^^>いつになるだろう?(笑)
【2006/08/09 20:33】 URL | bianca #cK8v8HAk [ 編集]

ぴょんこさんへ
ぴょんこさん、そうなんですよ、目がね!
昔読んでいた文庫本なんか、どうして読めていたのか不思議なくらいです。
この間、間違って大型活字本を予約してしまったのですが、読みやすいこと読みやすいこと!飛ぶようにページが進みました。
私は縫い物や印彫りなどもしてみたいのですが、最近は、haoが邪魔しまくるので、唯一できるのが読書なのですよ。

花火、たくさん写しても、お見せできるのはこれぐらいなのです。喜んでもらえてよかったです。そう、花火はやっぱり川。次が湖。海かな?水のないところは似合いませんねえ。
【2006/08/09 23:53】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

bianca さんへ
biancaさんも活字好きなんですか!それは嬉しい。
でも、今はガンコちゃんとの絵本ですね?絵本もいっぱいいいのがあるから楽しんで下さいね。
私は『あくまのクライネ』という、いたずらっ子悪魔の出てくる絵本が大好きです。
「ブタブタガーコー」と繰り返し、ブタとカラスがお買い物に行く絵本は、子どもが大好きでした。同じことを言うので読む方は、やけくそ読みになるのですが、それがよかったようで。
ガンコちゃんの「ねるねるねる…」と同じでしょうかね。

「ねるねる」は、今25歳と21歳の息子もやりましたよ。その時からまずかった…。
【2006/08/10 00:02】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


森絵都さんの作品はどれも好きです。

子どもにも薦められる作品もたくさんあって・・・・・
息子はあまり興味を示してはくれないのですが、姪が喜んで読んでくれています。

子どもが同じ歳で阪大の教授だった方が突然バンクーバに新しい仕事を得て引っ越されたのですが、アチラで脳梗塞を患われて、とりあえず治って一時帰国されたと聞いて会って来ました。
そこの子どもたちにも、DIVE!! 薦めてきました。

夏休みもあと半分くらい。
子どもたちにもゆっくり本と出会う時間をつくってあげられたら・・・


【2006/08/10 00:42】 URL | kimico #Zr2/WiYY [ 編集]

kimicoさんへ
森絵都さんの作品、確かに男の子には、ちょっと読みづらいかもしれませんね。
『カラフル』は少年に、『風に舞いあがるビニールシート』の中の「ジェネレーションX」は、男の人に読んでもらいたいけれど…。

お友だち、大変でしたね。新しい仕事で張り切って、無理をされていたんでしょうね、きっと。でも、治られてよかったです。

私も今日、6年ぶりにCT検査をしてきました。5年までとそれ以降では、癌の再発率がぐっと違ってくるそうで、とりあえず、一安心というところです。

あっと言う間に、夏休みも半分が過ぎましたね。心豊かに過ごせますように。
【2006/08/10 21:15】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

私も
こんにちは。暑い暑い毎日ですが、皆さんお元気ですか?
亀さんと同じく私も、この歳になると愛だ恋だとどろどろした話を読む気がせず、もっぱら絵本と児童文学の毎日です。
読後感がすがすがしくて、生き生きした気分で過ごすことができるもので。
今回紹介してもらっている「森絵都」さんの本はまだ読んだことがないから、図書館で借りて是非読みたいと思っています。
それから目が疲れるのも同じ。
最近文庫本を手にとって読み始めたものの、目が疲れてなかなか長時間読めません。
行間にほどほどスペースのある単行本や絵本が良いみたいです。

それからそれからPLの花火、今年バスツアーで行った友達ががっかりしたと亀さんと同じことを言っていましたよ。
【2006/08/11 15:09】 URL | GANKO #- [ 編集]

GANKOちゃんへ
私たちが子どもの頃は、児童文学も少年・少女向けも、本が少なかったけれど、今はほんとに充実していて、次々読みたい本が出てきますよね。
今日は、友人お薦めのサトクリフを読んでいます。私は、カタカナが苦手で、有名なサトクリフを読んだことがなかったので、初挑戦です。

PLの花火、教団の人は中で身近に見られるようだけど、それ以外は旅行業者の宣伝に乗せられて行ったものの…、という感じです。
GANKOちゃんのお友達も、やっぱり、同じ感想でしたか。私の周りの人も同じです。
正直、事故が起こらないのが不思議なくらいの、ひどい状況でした。
近くに知り合いでもいて、落ち着いていい場所で見られるとか、そこに宿泊するなら、いいかもしれませんが…。水辺でないのも、もう一つ…。
【2006/08/11 17:37】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

今、読んでます
この2・3日、森絵都さんの本を次々と読んでいます。「カラフル」「流れ星におねがい」「リズム」。今「宇宙のみなしご」を読み終えたところ。どの作品にも本当に信じあえる友達や兄弟が登場して読後感もすがすがしくて、近々22歳になる娘にも薦めています。中学生の頃に薦めてやっていたらもっと良かったかな?と思いつつ。続・リズムの「ゴールド・フィッシュ」は図書館に予約中。
この半月ほどばたばたして本の中に没頭して読むことがなかったので、なんだかとってもいい気持ち。すべきことを後回しにして、涼しいところを探しながらごろごろして本を読めるなんて、極楽ですね。夏休みもなしに早朝から仕事に出かけている夫には感謝しつつ。

【2006/08/17 17:39】 URL | GANKO #- [ 編集]

GANKOちゃんへ
「涼しいところを探しながらごろごろして本を読めるなんて、極楽ですね」ほんとに!!
森絵都さんの本、気に入ってもらえて、よかったです。

私は、この3日間、兄夫婦のところでのんびりしてきました。
緑の山と田畑に囲まれ涼しい風が吹く中で過ごす時間は、最高ですね。
都会の文化も魅力的だけれど、自然の中の暮らしも羨ましいです。

いつも全速力でなく、こういう脱力する時間が大切だなあと思いました。
【2006/08/17 21:36】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

畑で
「いつも全速力でなく、こういう脱力する時間が大切だなあと思いました」ホントだね。
朝夕犬の散歩をするついでに畑によって、野菜の様子を見るのが私にとってなによりの「脱力する時間」です。
スポック(愛犬)を畑の横のグミの木につないで、一通り畑の中を回って、オクラやかぼちゃやメロンやゴーヤーなどなどの様子を見て、ついでに草もひいて・・・
プルプル汗をかいて、とってもわくわくする時間。

そろそろ畑の夏野菜を整理して、秋野菜へ向けて耕したり(休みの日に夫にトラクターでやってもらうのですが)肥料(主に残飯などで作った堆肥)を入れたりする頃なのに、まだマクワ瓜やかぼちゃなどが元気で、一日伸ばしにしています。
とっても暑いからでもあるけど。
昨日は久しぶりに雨が降って、今日も台風の影響で曇り空。
農作業日和です。
【2006/08/18 09:43】 URL | GANKO #- [ 編集]

GANKO ちゃんへ
そうですね。
私も兄のところで、野菜や花をいじっていたら、幸せ気分でした。

せっかちな私なんかは、すぐに結果を出そうとしたり、意味を見いだそうとしたりするけれど、野菜を育てていると、気が長くなるかもしれませんね。
大事なことは、眠ることと食べること。それ以外は、どうだっていいじゃない?なんて気分になったりもして…。
【2006/08/18 16:31】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


こんなフレーズを思い出しました


走りつかれたら、お歩き。
歩き疲れたら、お休み。
やがて休み疲れたなら、どうせまた走りたくなるさ。


息子1の咳がなかなかおさまらず、今週はついに4つ目の病院。(今度は耳鼻科)
無理せずのんびり、麦茶で読書。
以前紹介されていた「幸福論」
心にぴったりくる表現がたくさんあって・・・
それに今まで上手く言葉にできなかったものが、言葉にされているところにも出会ってしまって・・・
名詞を置き換えたら、ぴったり!なところも。
手元に置いておきたい1冊になりました。

紹介してくださって、ありがとうございます。

サトクリフ はいかがでした?
【2006/08/19 09:39】 URL | kimico #Zr2/WiYY [ 編集]

kimicoさんへ
「走りつかれたら、お歩き。
歩き疲れたら、お休み。
やがて休み疲れたなら、どうせまた走りたくなるさ。」
いい言葉をありがとう。あんまり貧乏性にならず「休み疲れ」てみよう。

息子さんも、夏の疲れが出たのかな?大変だけど、ある意味、ゆっくり休める今の時期でよかったね。

『幸福論』、共感してもらえてよかった!私は、あの二人の顔を見るだけで幸福になれるぐらい、あの本が好き。いい言葉が、いっぱいよね。

サトクリフ、西洋史や戦闘の苦手な私には、ちょっと向いてないかな?
とりあえず、2冊は頑張って読んだけれど…。
でも、大好きな方もいるから、もっといろいろ読んだら変わってくるかも。
【2006/08/20 20:29】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年5カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
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