心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
恩師の俳句[11]&梅の写真
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 2月1日にS先生から、お元気そうな声で電話がありました。同日、万博公園で撮った梅の写真とあわせて、俳句の定期便をお送りします。この日開いているのは早咲きの梅ばかりで、ほとんどが蕾でしたが、梅林には良い香りが漂っていました。見頃は、2月半ば以降でしょうか。

(こ)の実降るふるさと遠く離れ住む
先生が近くの公園に、車椅子でいつもの散歩に出かけたところ、クヌギのドングリがたくさん落ちていたそうです。そういえば、故郷の裏山はドングリ山で、そこで元気に遊んでいた子どもの頃、その里も遠くなったことだなあと詠まれた一句です。

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トロイメライ弾きし友の忌十二月
「高校三年生の時、同級の男子三人と女子二人で、日振島(ひぶりじま)に行って、そこの小学校に泊めてもらいながらボランティアをしたことがあるんよ。皆で話をしたり、音楽をやったり、楽しかった。」その時の仲間の一人を思いだして詠まれた句です。
「トロイメライ」や「禁じられた遊び」などは、ラジオ深夜便で聴かれるそうですよ。

          IMG_1017090201[1]s

捨て猫と仲良くなりぬ春の道
お家の裏に大きな公園があって、捨て猫がたくさんいるそうです。散歩の途中に、いろんな猫に出会うのだけれど、飼い猫はやはり人なつっこい。捨て猫は人間を警戒するが、それでも何度も会っているうちに覚えてくれたのか、なつくようになってきたよとのことです。
私も、通勤の途中に出会う猫たちが、この頃隠れなくなって、同じ思いを味わっています。


若き日の交はり消えず木々芽吹く
東京での学生時代、岩波書店でアルバイトをしていた仲間との親交は、今も続いていて、退職してからは、一緒に雑誌(誌名は「ここから」)も作っておられるとか。条件のいいバイトだったそうです。
文学青年がたくさん集まっていたのでしょうね。こんな素敵な仲間がいるなんて、羨ましい限りです。

           hakubai0902[1]s

春の韮(にら)入れて雑炊炊(た)きし母
子どもの頃、風邪を引くと、お母さんが、野生の韮を入れて雑炊を作ってくださったそうです。春の韮は、柔らかくて香りも新鮮。自然の力とお母さんの愛情で、風邪もすぐに治ったことでしょう。
いくつになっても、母親との思い出は、具体的です。

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白梅(しらうめ)の蕾の彼方海光る
こちらより四国は暖かいのでしょう。もう梅が開いているよと言われていました。散歩の途中、白梅の花の向こうに、三津浜の海が見えるそうです。
花の香をかぎながら、遠くに早春の光に輝く瀬戸内海が眺められるなんて、抜群の取り合わせだなと、情景を想像してうっとりしました。

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2月8日追記:先月の北摂歌会に提出した歌です。
白梅の花開く枝見つけては兄義姉(あね)並ぶ写真を撮りき
兄夫婦と私たちは、一緒にいろんな所に出かけました。でも、昨春、義姉が亡くなり、四人揃っての外出は、この歌の時が最後となってしまいました。梅の花を見ると、義姉のようだと思う自分がいます。
犬塚さんのコメントに返事を書いていたら、この歌のことを思い出したので、追記しました。

 2月14日に出る本 『CINEMA,CINEMA,CINEMA,映画館に行こう!関西映画館情報』 の紹介が、犬塚さんのブログにしてありましたので、よろしければご覧下さい。http://eiganotubo.blog31.fc2.com/

 ベンジャミンさんのブログに、拙歌がアップしてあります。http://plaza.rakuten.co.jp/17221803/
前回ベンジャミンさんが書かれたコメントに、私が書いた返事を紹介して下さいました。 

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【追加:2月8日撮影/万博公園梅林/今回は青空をバックに】


テーマ:花の写真 - ジャンル:写真

この記事に対するコメント

甘い香りが立ち込めてきそうな写真が揃いました。先生の優しい俳句の世界と重なります。梅が咲くと春が近いのを感じる。寒くても和らいできた日差しの中に春の足音が聞こえて好きな季節です。
【2009/02/08 00:44】 URL | 犬塚 #- [ 編集]

犬塚さんへ
>春の足音が聞こえて好きな季節です。
私も。一日一日、明るい時間が長くなって、「嬉しいなあ、嬉しいなあ」と、仕事の帰り道を歩いています。
先週は、まだ早い観梅でしたが、梅は蕾もいいなあと思いました。
昨年、義姉と最後に見に行った梅も蕾ばかりでしたので、この時期の梅は、尚更思い出深い花となりました。
【2009/02/08 09:39】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


こんにちは☆

梅・・・可憐な花ですね。
すごく素敵に写真に撮られていて、梅も喜んでいるのでは?
見ているだけで、あの、香りを思い出してうっとりしてしまいます。
木に咲く花・・・好きです。


>春の韮(にら)入れて雑炊炊(た)きし母

子どもの頃にいとこのうちで昼食をいただいて、「うちのお母さんのほうがずっとおいしい!」と心の中で思ったことを思い出しました。
母との思い出は、亀さんのおっしゃるとおりに具体的。
生活に密着したものが多いですね。
亀さんの言葉を読んで、気がつきました。
息子の中学で給食が始まったんですが、選択式で・・・。
「お弁当がいい!」と言われて、やっぱり作っています。
そういってもらえて、うれしい母(私)です。
 
【2009/02/08 17:41】 URL | kimico #Zr2/WiYY [ 編集]

kimicoさまへ
>梅も喜んでいるのでは?
ありがとうございます。
2月1日は、今日(最後の写真)のような青空ではなかったのですが、それはそれで、写真を撮るには面白いなと思いました。
昨日の夕刊には、雨の滴に濡れた梅の花が載っていましたが、魅力的でした。
梅は、桜より、天気の許容範囲が広いかもしれませんね。

>そういってもらえて、うれしい母(私)です。
さすが、kimicoさん!&kimicoさんの息子さん!
幸せですよね、お弁当を作れるのも、食べられるのも。
ちょっと面倒だったり、しんどかったりするときもあるかもしれないけれど、こんなふうに言ってもらえると、母としては頑張ってしまいますよね。
男の子(人も?)は、手作りというのに弱いみたい…。

私の母は料理があまり得意でなく、私の場合は姉や父の味が残っているんですよ。
でも、春の野で摘んできたヨモギやツクシ、バケツいっぱい釣ってきたハヤなどの料理は、母がしてくれました。
「いっぱいとって来てくれたね。ありがとう。」という笑顔が見たくて、張り切っていたのを思い出します。
【2009/02/08 23:02】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


先生は、それなりの年齢なんですよね。
高校3年生の頃はおそらくボランティアという概念そのものが日本にはなかったはず。
今でこそ振り返るとボランティアに当てはまるのかもしれないですが、そういう言葉を
使わずに同じような行動をしていた日本は、人間的にはいまよりはるかに上だったん
じゃないでしょうか。
【2009/02/09 22:56】 URL | こもれび #hGt.gl.I [ 編集]

こもれびさんへ
先生は、たぶん70歳は越えておられます。
となると、このボランティアというのは、50年以上前の話ですから、
こもれびさんが書かれたように、ボランティアとは言ってなかったかもしれませんね。
昔は、ご近所の助け合いや、困っている人へ手を差し伸べることは、改めて意識してするようなことではなかった…、そうですねえ。
会社だって、従業員の首を簡単に切ったりはせず、株の配当や内部留保を減らし、働く人を守っていた…、今は、おかしな時代です。
【2009/02/10 18:00】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


みごとな写真ばかりですね。
kimicoさんも書かれていますが私も同じことを思いました。
一重の梅、八重の梅、どのお梅もそれぞれの姿をきれいに撮ってもらって喜んでいるでしょう。

梅の香りがうっすらと漂ってきました。

【2009/02/11 21:24】 URL | ベンジャミン(keiko) #oUPgpoCM [ 編集]

ベンジャミン(keiko)さんへ
今晩は。
桜は、かたまりとして見ることが多いですが、
梅は、一輪一輪、丁寧に見てもらえる幸せな花かもしれませんね。
香りもいいし、年々、好きな度合いが増すような気がします。
明日は、最高気温18度とか。あっという間に春が来そうですね。
【2009/02/12 21:03】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


お久しぶりです。先生の俳句、お母様のこと青春時代など生き生きと伝わってきました。
梅の花も近くの神社にでかけてみましょう。
私の母も大病しましたが、今はなんとか元気で小さな畑で野菜を作ったりしながら毎日皆の心配をしながら頑張っています。わたしが昨年の秋に体調を壊したとき ちかくだったら私が看病してやるのにと・・・ほんまにおそれいりました。

先生、 四国の季節、おやさしい気持ちのこもった俳句 楽しみにしております。
【2009/02/13 15:32】 URL | よりやん #- [ 編集]

よりやんへ
今日は、暖かくなる予報でしたが、雨になってしまいました。
のんびり過ごそうと思いつつ、ついついあれこれ用事ができてしまい、慌ただしい日々です。

そんな中、先生の俳句などに触れると、ホッとしますね。
よりやんのお母さんも、先生のお母さんも、母性愛の強さに感心します。
かくいう私も、かなり親バカの母性愛の強い人間ですけれど…。
息子の机の前には「たかがマンガ、されどマンガ」と貼ってありますが、
私の心の中には「たかが母性愛、されど母性愛」。母性愛バンザイの心境です。
【2009/02/13 17:17】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


ご無沙汰しております。

素晴らしい梅作品にコメントさせていただきます^^
やっぱり大空の亀さんの自然風景や植物は本当にステキ。
花の表情を掴んでいらっしゃるのが本当にステキです。
こんな絵葉書をもらったら嬉しくなるだろうなぁなんて思いました。

私も拙い梅を何枚か先日UPしましたので
こっそり見てくださいね^^
【2009/02/17 22:22】 URL | bianca #cK8v8HAk [ 編集]

biancaさんへ
お久しぶりです。コメントありがとうございます。
実は、今日夕方、こっそりお邪魔して、やっぱり切り取り方が違って、
biancaさんのは、センスのある表現だなあと思ったところでした。
ステキな写真を見ることができて、いい気分になりましたよ。

私は、今回は、ちょっと接写を意識してみました。
もっと透明感のあるのをアップしたかったのですが、ちょっと暗くて諦めました。
ほめてもらえて、嬉しいです。また楽しんでみますね。

一昨日は、満開の梅をたくさん見ることができ、幸せでした。
今年は、ピンクの梅に心ひかれました。
また、アップするかもしれません。biancaさんのもまた楽しみに待ってます!

【2009/02/17 22:45】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


こんばんは。
梅の香りがこちらにまで漂ってきそうな、いい写真ですね。
みなさんコメントに書かれていますが、私も同感!アップの写真で、かわいい蕾に見とれるばかりです。

S先生の俳句を読ませていただきました。
「若き日の交はり消えず・・・」 こうして何十年も前のご縁が続いているわが身のありがたさをも思いながら、この句を味わいました。
瀬戸内海も、春の光できらきらしているのですね~。
いいな~。
そういえばここのところ忙しくて、春の海を見ていません。
せめて、梅の次は菜の花に桜・・・と、
日毎に春らしくなっていく伊予路の景色を思い浮かべています。





【2009/02/22 22:29】 URL | keiko #- [ 編集]

keikoさんへ
今晩は。
いろんな所に、心のこもったコメントをありがとうございます。
S先生も、皆さんからのコメントを楽しみにされているので、喜ばれると思います。

>せめて、梅の次は菜の花に桜・・・と、
>日毎に春らしくなっていく伊予路の景色を思い浮かべています。
伊予路の春は、ほんとに優しくって、私も大好きです。
瀬戸の海の穏やかな様子も思い浮かべるだけで、うっとりしますよね。

>「若き日の交はり消えず・・・」 こうして何十年も前のご縁が続いているわが身のありが>たさをも思いながら、この句を味わいました。
同感です。新しい友だちも嬉しいですが、若いときからの友だちもありがたく、一番の宝は、人と人とのつながりだなと、つくづく思う日々です。
こんなふうに拙いブログも、keikoさんや皆さんに励ましてもらって、なんとか続いています。
【2009/02/24 19:19】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年4カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
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