心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く詩歌-散る桜を詠んだ詩歌
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(滋賀・海津大崎にて撮影/車で行かずに、琵琶湖の畔を歩きながら見るのがいい。)

例年になく長い間、花を楽しませてくれた桜も、昨日の強風で、さすがに散ってしまった。
今年は、気温が低い日が多かったせいか、雨がよく降った割には、桜の花が長持ちし、花の色も、水分をよく吸っているせいなのかどうか、例年より濃かったような気がする。
昨秋の桜紅葉の色が、「初めて!」というほど鮮やかで、しかも長い期間、その美しい紅葉が続いたのと、今年の桜の花期が長いのが対応しているような気もする。植物学的にはどうなのだろう?

桜を詠んだ俳句と短歌を、たくさんブログに載せたが、今回は「散る桜」の特集。

情景がすーっと見えてくる俳句。空と桜、水と桜は絶妙の取り合わせだ。
空をゆく一かたまりの花吹雪  高野素十
中空にとまらんとする落花かな  中村汀女
落花舞ひあがり花神のごとし  大野林火
ちるさくら海あをければ海へ散る  高屋窓秋
夕ぐれの水ひろびろと残花かな   川崎展宏


人生を詠んでいる俳句。花の終わりに、人生を思うなんて、桜ぐらいでは?
落花踏み落花掌に受け旅なかば  岡田日郎
落花浴び遙かなるもの見てをりぬ  佐々木千代恵
この花がつひの桜となりにけり   長谷川櫂


動物園には桜が多い。でも、アフリカに桜があっても…と思うと面白い。
桜散るあなたも河馬になりなさい  坪内稔典 
作者は、「三月の甘納豆のうふふふふ」で一躍有名になった方。
近くの本屋さんでお見かけしたり、俳句の研修会で教わったこともある。
愛媛県出身で、正岡子規にぞっこんの作者には、子規に関する著書も多い。

ゾウはどう眺めてもゾウ好々爺のごとき小さき目に花びらの降る  晋樹隆彦  
桜の花びらの小ささ優しさが、ゾウの目にぴったり合うことを発見されたんだな!

次に同じ人が詠んだ、美しい歌を二首ずつ。同じ散る桜なのに、これだけ違う世界が詠めるのは、羨ましい限りである。
散るという飛翔のかたち花びらはふと微笑んで枝を離れる  俵万智
さくらさくら咲き初め咲き終りなにもなかったような公園  俵万智


ちる花はかずかぎりなしことごとく光をひきて谷にゆくかも  上田三四二
わが佇(た)つは時のきりぎし今生の桜ぞふぶく身をみそぐまで  上田三四二


いつかこんなふうに魅力的な短歌が詠める日を夢見て、「詩歌の桜三昧」は終了。
あっ、でもまだ八重桜は可愛い花をたっぷりつけて、私たちが見上げるのを待っているな!

「見上げたる我にすべての花向けて語るがごとし八重の桜は  大空の亀」


テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年3カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
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