心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く詩歌-高丸もと子さんの詩集など
 今年(2010年)の1月に拙ブログで、高校の同級生の友人で大好きな詩人のお一人とご紹介した「高丸もと子」さんとのご縁が、また広がりました。友人の和子さん経由で、拙歌集を差し上げたところ、たくさんの拙歌を引いて丁寧な感想を下さった上に、詩集や同人誌などを送って下さいました。何冊も頂いた「蝸牛Katatumuri 詩&童謡」というカラフルな表紙の小冊子に、この9月の拙ブログで、感性豊かで大好きとご紹介した「吉田定一」さんのお名前を発見して、びっくり!「蝸牛」の同人で、高丸もと子さんとは同人仲間だったのです。

IMG_8833katatumuri.jpg  huzisan.jpg  asita.jpg  yasasiizikan.jpg  

高丸もと子+千木貢 詩集『富士山』 (2010年/風聲庵/2000円)

この詩集は、富士山麓の山荘で過ごす方たちの、偶然のつながりの中から誕生したといってもいいだろう。千木貢氏夫妻が、10年前から発行されていた「ドクター・ビレッジの四季」という小冊子には、ご夫妻の作品をはじめとした文芸作品が掲載されている。そこに、仲間の一人として、高丸もと子さんも詩を書いてこられたのだ。美しい自然のもとでの文化的な集まり、なんとも人間らしく素敵なこと!と憧れる。この詩集は、高丸もと子さんと千木貢さん、お二人の作品を収めたものである。

   

  羽が生えるはず
  りんごも赤くなるはず
  そしてわたしの胸は
  もっと多くの安らぎで満たせるはず
  あこがれはいつも空に向いて

  遠い年月だけが
  木にふりつもっていき

  木は大地を抱いて
  空を抱いて
  なお
  抱きしめられないものの
  あることに気づいて

  木は木であることの
  哀しみがわかり
  木は木であることの
  安らぎをおぼえ

  やっと
  木は木になっていく



                    過ごしてきた

                   風が
                   光の粉をふりまいて
                   かけぬけていく

                   これが時間だとしたら
                   このような美しい時間の中に
                   わたしたちはいたのだ
                   それに気づかずに
                   過ごしてきた

                   木々が色を染め上げ
                   いよいよ一枚の
                   光になり
                   影になりして

                   さよなら
                   さよならと
                   こんなにもやさしく
                   手をふって帰っていくのを
                   わたしは気づかずに
                   過ごしてきた


高丸もと子さんの「星を見ながら」「竜の首に五色に光る玉=神秘の山・富士山=」、
千木貢さんの「回想富士」「初日富士」も、とっても好きな詩です。


 myu201010.jpg

詩の風景 高丸もと子詩集『あした』 (絵:内田新哉/理論社/2006年/1400円)

これは、私の好きな「内田新哉」さんの絵(2006年6月の拙ブログに紹介・作品掲載本も紹介したつもりだったのですが、ブログ内検索にはかかりませんでした…)と、高丸もと子さんの詩がコラボをした詩集です。富士山の見える高原に住むおじいちゃんのところで、1年間暮らすことになった少年「はるか」を主人公にした、詩でできた物語。優しい絵とともに、子どもになりきって読みました。

  始業式

  あくしゅ!
  ・・よろしく。
  あくしゅ!
  ・よろしく。
  あくしゅ!
  よろしく!

  ぼくの手が
  だんだん
  あったかくなってくる

  どきどきが
  だんだん
  わくわくになってくる

  ぼくの手が
  どんどん
  のびていく

  だいじょうぶ!



           ありがとう

          ありがとう
          握手してくれたこと
          ぼくの手がおぼえている

          ありがとう
          声をかけてくれたこと
          ぼくの背中がおぼえている

          ありがとう
          待っていてくれたこと
          ぼくの靴がおぼえている

          ありがとう
          けんかしたから
          ぼくはわすれない



                  空

                 飛行機雲が
                 下からのぼってくる
                 空って
                 ぼくの背よりも
                 低いところにもあるんだ

                 カメラをのぞきながら
                 おじいちゃんが少し横へと
                 合図をした
                 ぼくは胸をはって
                 富士山とならんだ
                 でっかい
                 牛も写った

                 さっきの飛行機雲
                 どんどんのぼって
                 空のてっぺんを
                 ぬいていく


「まっさらさらさら」「地球のどこかで」なども載せたかったのですけれど…、皆さん、できましたら1冊丸ごと、小学生と一緒に読んでみて下さい。

   hao201010.jpg

『一編の詩がぼくにくれたやさしい時間』
(水内喜久雄編著/PHP研究所/2008年/1300円)

私が、最初に高丸もと子さんの詩に出会ったのは、「水内喜久雄」さんが編集された本でした。彼の編集は信頼できて、というか、私の好きな詩ばかり紹介して下さるので大好きなのですが、この本は、まず表紙を見て「内田新哉さんだ!&大好きな水色!」と気に入りました。いつもは編集に徹する水内喜久雄さんが、ここでは詩と関連させながら自分を語っておられるのが新鮮で、さらに親しみを感じました。

「ただいま おかえり」の歌詞が印象的で大好きなミスチルの「彩り」をはじめ、いろんな分野の人が書いた詩が載っています。字の色が紺色というのも優しい感じがして素敵です。

  haomyu1201010.png

 保護色で、猫たちに寝場所を作ってやりました。他にも古いTシャツをひも状にして編んで、猫専用敷物を4枚。これも、明るい色や派手な色は嫌なようで、1枚は植木鉢敷きになりました。

テーマ:詩・ことば - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

スゴイですね~
本当に幅広い人脈ですね~尊敬しちゃいます。

ネコの写真もいっぱいですね~
【2010/10/29 20:47】 URL | 中村ケンジ #- [ 編集]

中村さんへ
こんばんは。
偶然つながりですが、どうやら好きなものや好きな人でつながっていくようです。
仕事や義理でなく、気持ちでつながっていく人たちって、わくわくしますね。
長年生きていくうちに、中村さんもつながりがいっぱいできてきますよ。
【2010/10/29 22:48】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


こんにちは。


9月1日から11月に読書週間をと、お願いし続け・・・
図書担当の先生に口頭でお話し、文書でプレゼンして・・・
管理職に文書で企画書をお渡しして・・・

やっと開催の運びになりましたe-267

でも、私がひとりで休み時間に読み聞かせや読書クイズ・読書ビンゴをするだけ、なんですけれど。
先生方の協力は「時間がない」と一回だけの朝の読み聞かせのみになってしまいました。
でも、やってよし!なので、前向きにイロイロ考えているところです。

高丸もと子さんは勤務校に縁のある方なので、「あした」をどんな風に紹介しようかと思案中です。
考えがまとまったら、うちの子に実験台になってもらって練習してみる予定。
もう、今から楽しみで、ひとりわくわくしています。
図書の授業も1~4年生はかかわらせてもらえるので、そこも活用しなくては!

「あした」を上手に紹介できるか、課題です。
がんばります!
 
【2010/10/30 11:16】 URL | kimico #Zr2/WiYY [ 編集]

kimicoさんへ
こんばんは。
上の息子は先週、下の息子は今週、友人の結婚式に出かけました。
我が家に、そんな嬉しい日が来るのはいつかしら?

>やっと開催の運びになりました
頑張ってるんですね。
ほんとにこんなに献身的に、子ども達にと努力している人がいるというのに、ねえ。
いえ、別の話題の影響です…。プロはプロらしく、責任と研鑽を怠らないのが鉄則よね。

>高丸もと子さんは勤務校に縁のある方なので
おお、そうでしたね。校歌の歌詞を書いて下さった方でしたか?

>「あした」を上手に紹介できるか、課題です。
なんだかリアルに握手したい気分なんですが、どうでしょう?
この夏、ある方と握手をして「いいなあ。お互いに力がもらえる。」って感じました。
でもって、これからは、できる限り、会った人と握手しようって心に決めました。
次に会えるかも分からないし、お別れの時も握手したい。
だから、この詩の「握手」が、大好きなのです。

「空」の詩は、「空って ぼくの背よりも  低いところにもあるんだ」
ってところと、「空のてっぺんを  ぬいていく」にしびれました。
        
【2010/10/30 17:48】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

初めまして
お元気ですか? 今日 blogを見て、驚き、嬉しくなりました。朋子さんの歌集 "ありがたう" では、その情景が目に浮かび、涙が出てき、"15歳"を読んでは 胸を打たれ、主婦の感覚、素直な歌には ほんわか 暖かい感動を覚えました。   

高丸先生からも、朋子さんからも 感謝され、happyな気持ちになりました。

8月から パソコンデビューしました。 遅ればせながら 21世紀に足を踏み入れた感じです。

やっと 朋子さんに返信できました。   これからも ブログ 楽しみにしてます。
【2010/10/30 19:42】 URL | 上野和子 #- [ 編集]


詩集「あした」
始業式の詩がとてもいいですね。

握手って普段しませんね。
亀さんとお会いした時もしませんでしたよね。
「はじめまして」なんてね、気取ってしたような・・・
何か嬉しい事があった時、堅く握手をしたいです。

息子さんもそろそろいいお話が聞かれるお年頃なのね。
娘の父親、息子の母親って複雑なのかしら。
【2010/10/30 19:43】 URL | ベンジャミン(keiko) #oUPgpoCM [ 編集]

和子さんへ
こんばんは。
>今日 blogを見て、驚き、嬉しくなりました。
私もです!ブログを訪ねて下さってありがとう!&コメントも書いて下さってありがとう!

歌集も丁寧に読んで下さったのね。
「ありがたう」は、共通の友人の死。風花の舞う寒く悲しい日でしたね。もう7回忌です。
「15歳」は母の死。当時一緒にいることの多かった和子さんには、随分助けられました。

そして、今また、大好きな高丸もと子さんとのご縁を作ってもらって、私も幸せです。
ブログをしたことで、新しいつながりや深いつながりがいろいろできました。
すぐ近くにいる人も勿論大切ですが、離れていても心の支えになってくれる人がいるのは、嬉しいことですね。

和子さんとは大学時代も就職してからも、よく一緒に遊びましたが、新たにブログでのお付き合いが始まり、とても嬉しいです。
【2010/10/30 21:28】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

ベンジャミンさんへ
こんばんは。
>始業式の詩がとてもいいですね。
そう言ってもらえると、紹介した甲斐があります。
「だんだん あったかくなってくる」というところが、特にいいでしょ。
転校して不安だった気持ちが、皆に受け入れられて、安心・信頼の気持ちに変わっていくんですよね。

>何か嬉しい事があった時、堅く握手をしたいです。
そうです!今度お会いしたときには、堅く握手しましょうね!

>娘の父親、息子の母親って複雑なのかしら。
現実になってみないと分からないですが、今のところは、いい人見つけてきて「僕、この人と結婚します!」って、早く言ってほしいという心境です。
【2010/10/30 21:36】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


握手って、転勤とかで分かれるときに元気で、あるいはお世話様という意味ですることはあっても、
はじめましてのときにはしていないような気がします。
どうも政治家に握手を求められて、あまりいいイメージがないのも影響しているんでしょうか。
本当は握手に込められる思いは違うはずなのに、これも政治家の責任?(笑)
【2010/11/02 23:36】 URL | こもれび #hGt.gl.I [ 編集]

握手!
おはようございます。

握手・・・ぜひ!

握手の一番の思い出は長男の小学校最後の参観日。
子どもたちがそれぞれに家族への感謝状を書いておいて、当日発表して、手渡していました。
長男は私への感謝状を作ってくれていて、読んでくれて手渡してくれました。
手渡されたあと、握手!って私からおもわず言ってしまい、握手しました。
あの時のぬくもりや、まだ、やわらかかった長男の手がとてもいい記憶・思い出になっています。

 

【2010/11/03 08:10】 URL | kimico #Zr2/WiYY [ 編集]

こもれびさんへ
こんばんは。
>どうも政治家に握手を求められて、あまりいいイメージがないのも影響しているんでしょうか。
なるほどねえ。政治家は、一方的に支持を要求してくるので、私たちも嫌なんでしょうね。

握手は、大切な人としたいですね。
会って嬉しい人、別れるのが残念な人、ずっと心に留めたい人とね。

今日は、秋らしいとても気持ちのいい天気の下、久しぶりにたくさん歩いてきて、気分が爽快です。
【2010/11/03 17:57】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

kimicoさんへ
こんばんは。
>あの時のぬくもりや、まだ、やわらかかった長男の手がとてもいい記憶・思い出になっています。
温かくてステキな思い出ですね。
子ども達が小さいときは、手をつないで歩くのが当たり前だったのに、大きくなるとそういうわけにもいかず、今更ながら、その頃の幸せを思います。
kimicoさんは、毎日を丁寧に生きているから、親子の思い出もいっぱいありそうですね。

今日は、いいお天気だったので、友人オススメの「大阪市大植物園」に行ってきました。
樹木好きには、最高の園ですよ。甲子園の6倍の広さに少ない人で、のんびりしました。
京阪私市からすぐですが、駐車料金が安いので、車で行くのがいいですね。
水・土は1時半から1時間、園内を解説付きで案内してもらえ、これもよかったです。
園内、起伏があるのでちょっとハイキング気分も味わえ、植物名にも詳しくなれます。
【2010/11/03 18:05】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


こんばんは。

お久しぶりです。
今日やっと図書館で高丸もと子さんの「あした」を借りてきて読みました。
「空」と「ありがとう」もいいなあと思ったけど、「過ごしてきた」が今の私にぴったりで、「富士山」も手に取ってみたかったのに、「あした」以外は所蔵してなくてちょっとがっかり。
一度手に取ってみてから、買うことにしているので、他館から取り寄せてもらうつもりです。
「あした」は内田新哉さんの絵がやさしくて、とても良いですね。
「学校へ」と「運動場」も好きです。
今月・来月と小学校のお話会が続くので、ぜひ子供たちに読みたいと思っています。

和子さんの書き込みから、もう一度「ありがたう」を読み返しました。
7回忌なのねえ。
みぞれのアイス買って来てって、私も言われたなあ。
見舞いに行った帰り道、小雪のちらつく中を沈んだ気持ちで車を走らせたことを思い出します。

子どもたちは元気に大きくなっているでしょうか?





【2010/11/04 21:47】 URL | GANKO #- [ 編集]

GANKOちゃんへ
久しぶりのコメント、ありがとう。

>今月・来月と小学校のお話会が続くので、ぜひ子供たちに読みたいと思っています。
高丸もと子さんの詩は、絶対GANKOちゃんの役に立つと思っていました。
子ども達にも、昔子どもだった私たちにも、すっと入ってくる詩群ですね。

もう7年だものねえ。
お子さん達も、きっとしっかりしたいい子に育っていると思います。
Eちゃんとお墓参りに行った時、お墓の前に松ぼっくりが並べてあったのが今もはっきり浮かびます。
お家から近いお墓なので、一番下の子が何度も足を運んだのだと思います。
山好きの彼女にふさわしい、山並みが見渡せるお墓で、ご主人の愛情を感じました。
【2010/11/05 15:56】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://kamenoashioto.blog52.fc2.com/tb.php/426-7a967889
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年5カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
2014年 9月15日カウンター300000突破 !



カテゴリー



最近の記事



最近のコメント



リンク

このブログをリンクに追加する



最近のトラックバック



月別アーカイブ



カウンター



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



ブログ内検索



RSSフィード