心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く詩歌(句集)-伊丹三樹彦氏の写俳集三冊
 今回は伊丹三樹彦氏の写俳集のうち、非常に手に入りにくい3冊をご紹介します。

〈顔施〉の信奉者でもある伊丹氏は、言葉の通じない海外に出かけても笑顔で交流し、魅力的な写真をたくさん撮って、以下にご紹介するような素晴らしい作品集にされました。いつだって全力投球の伊丹氏は、俳句と写真への情熱が際だっており、どの写俳作品からも物語が生まれそうです。
ここにあげる写俳作品の写真は、マレーシア・インドネシア・パリが舞台ですが、それぞれの地域の空気感がよく出ていると思います。光と影のバランスも、地域や時間帯・季節によって異なり、それぞれに雰囲気がありますね。写真につけられた俳句からは、音や動きが感じられ、一つ一つその世界に入っていくことができます。

伊丹三樹彦写俳集『隣人有彩 ASIAN PART2』

 rinzinyusai.jpg   (1985年/牧羊社/8000円/p201)

『隣人ASIAN』に続く第二写俳集。写真100枚に対し新作100句の書き下ろしで、氏の唱える〈先写後俳〉の実践でもあります。約5万枚のポジフィルムから1千枚をプリントし更に厳選した作品集で、二科展などの写真展受賞作(確か表紙の写真も)も含まれています。

rinnzinnyoutou.jpg
暑く 眠く 時空の余白の ベンチ老人     声明に 帰依の足音 パパイヤ熟れ


伊丹三樹彦写俳集『隣人洋島 OCEANIAN』

 rinzinyoutou.jpg (1987年/牧羊社/8000円/p201)

ハワイ・東サモア・西サモア・フィジー・ニューカレドニア・オーストラリア・インドネシアへの旅に取材した写真と俳句を収めた著者第三番目の写俳集にして、「隣人シリーズ三部作」の最後の作品集。

rinnzinnyuusai.jpg
割れ門から善神 プルメリアを咥え   王妃の額ばかりの部屋も 蝉の朝


伊丹三樹彦写俳集『巴里 パリ PARIS』

paripari.jpg (1989年/ビレッジプレス/4000円/p58)

これまでの、そしてこれ以降の伊丹氏の写俳集に欠かせない方々の名前を挙げておきます。岩宮武二氏、有野永霧氏、一谷定之烝氏、小林正典氏、奥田幸義氏、村元武氏。出会いを大切にされる伊丹氏の周辺には、実に多彩で心豊かで行動力のある方々が揃っておられると、先日の式典(以下参照)でも強く感じました。

pariparipari.jpg
 ベンチ一つが舞台 男あり 女あり      晩年は殊更 動物伴侶の国


 5月15日(日)新神戸のANAクラウンプラザホテルで「青群5周年&伊丹三樹彦『知見』三部作完成記念」式典が催されました。その時お渡しする記念品として、ここにあげた3冊から12作品を選び、絵葉書を作成しました。(ここに載せた8枚は、その一部です。)これらの本はどれも見開きで鑑賞するという前提で編集に工夫がされているので、葉書も「見開きのページの2枚1組で」というのが、作成を依頼されたときの条件でした。ここでも、その対比の妙を味わっていただけると、嬉しいです。
本が手に入らない人のために、少しでもその雰囲気を味わってもらえるよう、1組ごとに俳句の文字色を変えたり、表書きに「青群」誌からコピーした会のマークを入れたりして、楽しんで作りました。厚めのインクジェット紙や上質な封筒も、ネットで検索して無事見つけることができ、100組完成!正直1200枚の印刷は終わるまで心配でしたが、昨年末新しくした印刷機が頑張ってくれました。
式典会場で隣の席だった方(この方がまた行動的で面白い方!HP「森羅万象の館」あり)に、「パソコンのお仕事ですか?」と尋ねられました。もちろん違いますが…。伊丹氏にはいつも親切にしていただいているので、本当は「お祝いで無料に」と申し上げたいところでしたが、残念ながら私はお金持ちでないので、料金を頂きました。何だか葉書屋さんになれそうです。
*今回ハガキ制作に使用したのは、
「プロ紙サッコ」の「プロ紙 はがきサイズ・両面無地【特厚口 厚さ0.33mm インクジェット対応】」
「ハグルマ封筒」の「洋2カマス コットン 黄緑」です。
 どちらの用紙も厚みがあるので、後ろトレイのある印刷機でないと無理です。

 ハガキを作ったお礼にと、次のような世界でたった一つの俳句を下さいました。

    過去戻す写俳絵葉書 朋子の業    三樹彦 
  
 今では手に入りにくい本を、このような形で、少しですが皆さんに知っていただけて、よかったです。
                
 rinzinyusairuri.jpg
生きるにも 死ぬにも眩む 瑠璃炎天     神々を 生むは 絵筆の座り神      
                               (『隣人有彩 ASIAN PART2』より)

 先日、「写俳」の師として敬慕している「写俳亭」伊丹三樹彦先生から、気が向いたら「写俳女」青木と名乗って下さい。という嬉しいお葉書を頂きました。ありがとうございます!精進します!
さらに本日は、俳句も頂き、宝物が増えました!お忙しいのに、ほんとうに筆まめで、心温かく優しい方です。

    悠々自適の朋子の写俳 青葉光    三樹彦


テーマ:俳句 - ジャンル:小説・文学

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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年5カ月
2006年 3月17日から始めました。
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