心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く本‐藤原幸一著 『地球の声がきこえる』
 30年前を最後に、姿が見られなくなったニホンカワウソが絶滅種に指定されたと、先日のニュースで報じられていた。他にも多くの動植物が、私たち人間のせいで絶滅の危機にさらされている。かつて称えられた南極大陸の探検も、今注目されている宇宙開発も、人間が人間だけのことを考えて、膨大なゴミを生み出しているという点で、私には大きな疑問がある。
今回紹介する本は、そんな疑問への真っ直ぐな答えだ。自分が人間であることが嫌になるような、悲しく酷い写真が次々現れるが、ひどい環境の中で精一杯生きている動物たちの姿から目をそらしてはいけないと思った。

藤原幸一著 『地球の声がきこえる』 
    生物多様性の危機をさけぶ動物たち

(講談社/2010年・2011年第2刷/1500円)
 
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はじめに~から引用
現在、豊かな生態系が急速に失われつつあることが心配されています。100年ほど前なら、地球上で1年間に1種ほどが滅んでいたスピードが、現在では加速度的に速まり、年間およそ4万種の生物が絶滅していると見られているのです。その原因は、残念ながら、地球上いたるところに侵出してしまった人間による環境破壊によってもたらされています。

昔なら雪に隠れていたであろう、各国の南極基地が捨てていった巨大なゴミの山、そこにある錆びたワイヤーで傷つき、血を流しているペンギンの写真。日本が大量に輸入している昆虫、そして、それを採集し家計を助けるため、不登校になっている子どもたち。観光客の残していったゴミの山にいる、ガラパゴス諸島のイグアナ。全長100キロにも達するはえなわ漁のロープや網と、それに絡まり溺死してしまうオットセイたち…。動物や子どもたちの邪心のない表情が、私たち大人の罪深さを訴えている。

P147~から引用
人類が作り上げた文明は加速度的に進歩し、それにともなって化石エネルギーを大量消費してきた。人類が自然に与える影響は、今では地球全体にまで及ぶ問題になってきている。これは人類だけの問題のみならず、すべての生物の運命を左右する。

 写真家で生物ジャーナリストでもある著者の写真は、人間のすることへの悲しみと、その犠牲になっている動物たちの哀しみに満ちている。皆が一度は目を通し、真剣に考えてほしいことがいっぱい載っている貴重な本である。

テーマ:オススメの本 - ジャンル:本・雑誌

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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
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空と言葉と草木花が好き。
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2006年 3月17日から始めました。
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