心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く本‐あさのあつこ編著『10代の本棚 こんな本に出会いたい』
あさのあつこ編著『10代の本棚 こんな本に出会いたい』
                (岩波ジュニア新書/2011年・2012年第2刷/820円)

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 作家・ジャーナリスト・エッセイストといった人たち13人が、10代の頃出会った本について書いた本。
あさのあつこさんの「はじめに」もとても素敵な文章なのだけれど、私が一番心ひかれたのは、アン・サリー(内科医&シンガー)の「マンホールの暗闇の中で」。小田実さんの『何でも見てやろう』を紹介している項から一部、引用する。

P19 ある一人の老女性歌手がいた。地元の学校で音楽を長年教え続ける先生でもあった。根深い社会構造の問題から若者が足をすくわれてしまうのを、音楽の力によって少しでも救いたいと祈りながら教鞭を取っていた。
彼女の、ジャズのイントロとともに音楽に入り込むその姿勢や眼差し、余計な自意識や計算高さなど、不必要なものがばっさりそぎ落とされたような歌声。純粋無垢な、祈りにも似たその歌声に心から感動し、涙せずにはいられなかった。本当に生きていて良かった、こんな出会いこそ生きる醍醐味だと感じた。
実際足を運んで、目で見て、聴いて、においを感じる、そうすることでしか自分を揺るがすような感動は得られないのだなと感じ入った瞬間だった。

P24 今、私たちは盲目的に現在の便利さを享受しているが、もっと先の世代、さらには将来の地球を度外視したような目前の幸せというのは本物なのだろうか・・・。震災を通して再び人間とは何だろうか、という問いに突き当っている。


 他に、なんだか嬉しかったのは、石井睦美さんの担当したページ。私は彼女の小説が、柔らかくて好き。彼女が高校の授業で出会った寺山修司の短歌や俳句、庄司薫やサリンジャーの小説、のちに大ファンになったという村上春樹。彼女の年齢は書いていないが、どうやら同じ時代を生き、同じような本に興味を持っていたことがわかり、彼女の小説に好感を持つのも自然な流れだったのだと気づいた。

テーマ:オススメの本 - ジャンル:本・雑誌

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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
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空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
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