心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く本-山田兼士詩集『家族の昭和』
山田兼士詩集『家族の昭和』 (澪標みおつくし/2012年/1500円)

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 昨年、詩集『鳥の意思、それは静かに』(拙ブログ2013年3月1日の記事「あんなことこんなこと-若い人たちの活躍」をご参照ください。)を出した宮岡絵美さんから「とっても素敵な詩集です。」と贈ってもらいました。絵美さんの詩集(詩の芥川賞と言われるH氏賞にノミネートされました。残念ながら、受賞は別の方…。)を高く評価された山田兼士さんは、「塔」所属の歌人山下泉さんのご主人でもあります。
同じ世代ということもあって、詩の題に好きな歌がずらりと並んでいて、ワクワクしました。読み始めるとさらに懐かしさでいっぱいになり、大いに共感を覚えながら読みました。作者の山田氏と同じく、早くに両親と姉を亡くした私が、他人事とは思えず読んだ「昭和の家族の物語」でした。

次に、詩の題だけをあげてみます。さて、同世代の方、元の歌はわかりますか。【  】の中は、元歌についての私の独り言です。

花の滝はやてのようにあらわれて   【風呂敷でまねて遊びました。】

空をこえて アトムな日          【明治製菓の提供でしたね。】

ハイヤーでしゅうしゅう修羅る金閣寺   【初めて歌った洋楽?】

秋景色生きてるかぎりはどこまでも  【強烈な題名の歌謡曲でした。】

夢消えて今日から明日に架ける橋   【詩が素晴らしかった。声も。】

ひとりでも死にはしないと誓った日   【「ヤング720」好きでした。】
  下に、詩の一部を引用します。大好きな箇所です。/は原文改行。
  ひとりで生きる決心を/した十七の秋
  きのう/誰もいない渚で/沖を凝視していた/ひとりぼっちの/少年
  それは私だ


雪でしたあなたのあとをこだま号    【青春のほろ苦さとともに…】

友と母別れと出会いを繰り返し     【職場の二次会のカラオケで歌う。】

生も死も人は誰でも一度だけ      【あのスーちゃんも、もういない。】

口ずさむ真綿色したシクラメン     【人生の背景にはいつも歌がある。】

帰宅してガラスの向こうは風の街    【大人っぽくてお気に入りでした。】

20編の詩の題のうち、16編は「五七五」で統一という遊び心が。しかも、題からきちんと詩の内容が浮かんでくるようにできていました。
同世代の方には、題だけでなく、ほんとうは詩の中身を味わって欲しいです。肩の力を抜いて楽しく、そして胸の深いところでほろりとする詩群でした。

 IMG_65891303.jpg
 【万博公園の白木蓮群。夕方で、しかも曇り空なのが残念でした。】

この記事に対するコメント
こんばんは…
詩…なかなか難しいですね~

でも、勉強になりました。
【2013/03/29 19:35】 URL | ケンジ #tHX44QXM [ 編集]

ケンジさんへ
こんばんは。
ちょっと私の説明が不足しましたね。
ここにあげたのは、詩の題名だけなのです。
機会があれば、詩そのものに触れてみてください。
抽象的で分かりにくい現代詩の多い中、この本の詩は明快でした。
【2013/03/29 21:14】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


モクレンがこんなに集まっているのは珍しいです。
厚くぽってりした花びらが存在感がありますね。

いくつか歌詞が浮かんできます。
風呂敷で・・・子供のころに男の子がやっていました。
【2013/04/04 08:44】 URL | ベンジャミン(keiko) #oUPgpoCM [ 編集]

ベンジャミン(keiko)さんへ
こんばんは。コメントありがとうございます。

私もこんなに一斉に満開の木蓮に会ったのは初めてで、感動しました。

今日は奈良公園にお花見に行ってきました。
青空と緑の芝と濃いピンクの奈良九重桜や枝垂れ桜がとても美しく、幸せでした。
何度も行っているのに、こんなところにこんなきれいな桜が!と新発見の連続でした。

歌詞と詩と二重写しになって、ダブルで楽しめる詩集でした。
【2013/04/04 20:21】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]

ありがとうございます
ブログに取り上げて頂いて、有難うございます!
母と、素敵だね、と拝読していました。
山田先生は、思春期の頃から様々御苦労されているのも
青木さんに似ているなと思った事でした。

私も忘れ難い詩集で、病院に持って行って
毎日読んでは泣き、読んでは泣きしていました(照
iPhoneが使えると勘違いしていたので
酷い病院生活でした…今は晴れて自由の身ですが
一年間は何割か給料も出ますし、ゆっくり養生します。
【2013/06/08 10:24】 URL | 宮岡絵美 #- [ 編集]

宮岡絵美さんへ
こんばんは。コメントありがとう。

山田氏の詩集は、ブログを見た短歌の友人からスタートして、今「塔」の仲間の三人目に回っているところです。
みなさん、どれかはリアルタイムで聞いた歌なので、親しみを覚えるようですよ。

この1か月ほどあとで紹介した杉山平一氏の詩集『希望』も、皆さんに好評です。

>酷い病院生活でした…
大変でしたね。家と違って、病院は自由がききませんから、精神的にしんどいですよね。
頑張りすぎず、ゆっくりと養生してくださいね。
【2013/06/08 21:08】 URL | 大空の亀  #- [ 編集]


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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年3カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
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2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
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