心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く本-杉山平一詩集 『希望』
 読みたかったのに手に入らなかった本が増刷され、俳人で詩人でもある知人から偶然いただきました。言葉が平易で読みやすいのですが、気持ちは深くて、とても素敵な詩集です。

杉山平一詩集 『希望』 (編集工房ノア/2011年・2012年4刷/1800円)

   sugiyamaheiitisisyukibou.jpg

杉山平一(すぎやまへいいち)氏は、1914年福島県生まれの、詩人・映画評論家・元大学教授。神戸・大阪で育ち、東京帝国大学美学美術史学科卒業。在学中三好達治に認められ「四季」に参加、同人となる。卒業後、織田作之助らと「大阪文学」を創る。中原中也賞、小野十三郎賞特別賞などを受賞。四季派学会会長、現代詩人会会長を歴任。2012年、詩集『希望』で第30回現代詩人賞受賞。2012年5月19日死去。

あとがきから
この詩集の編纂にかかり始めた時に東日本大震災が起こり、次々と流れてくる報道に動転した。そもそも、私は会津生まれでありながら、東北について無知であった。しかし、私は、太陽に眩しく輝く南の海より、青インクのような北の海、高村光太郎が「キメが細かい」と言ったような北の青空が、好きである。・・・(中略)・・・詩集の題名を「希望」としたが、少しでも復興への気持ちを支える力になれば、と祈るばかりである。                 2011年8月15日

 冒頭の「希望」をはじめ、「反射」「いま」「つぶやき」「待つ」「木の枝」「声」「事件」などなど好きな詩がたくさん!ここには「希望」を載せたいと思います。

        夕ぐれはしずかに
        おそってくるのに
        不幸や悲しみの
        事件は

        列車や電車の
        トンネルのように
        とつぜん不意に
        自分たちを
        闇のなかに放り込んでしまうが
        我慢していればよいのだ
        一点
        小さな銀貨のような光が
        みるみるぐんぐん
        拡がって迎えにくる筈だ

        負けるな


       IMG_6983201304.jpg
      【染井吉野が終わったら八重桜。花がみ~んな下を向いて可愛いのです。】

       IMG_6966201304.jpg
      【桜のあとは新緑。薄くて小さい葉が光に触れて輝く時、心がふるえます。】

 山口旅行のお土産に買った山頭火のカレンダー。去年も掛けていたのに、なぜか今年は妙に心に沁みます。

        あんたのこと考えつづけて歩きつづけた   

              葱坊主わたしにもうれしいことがある     

                    物思ふ雲のかたちのいつかかはつて     


普段参加している歌会や句会では、こんなに直接気持ちを述べたものは、よく批判されるのですが…。たまには思いをストレートにも言いたいのです。

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

この記事に対するコメント
偶然にも…
私も今朝、久しぶりに山頭火作品を読んでいたところでした。
…というのも「捨て切らない大きな荷物まへうしろ」について一首評を書いていたためです。
「うしろすがたのしぐれていくか」など好きな作品が多数ありますが、一番印象的なのは「分け入っても分け入っても青い山」です。先日、久しぶりに四国に行ったのですが、この作品は四国の山々が頭の中に鮮明に浮かんできます。

自由律もいいですね。
【2013/04/29 15:44】 URL | ケンジ #tHX44QXM [ 編集]

ケンジさんへ
こんばんは。コメントありがとうございます。
連休前半が終わりましたね。後半を楽しみに頑張ろうと思います。
この季節は、新緑が美しくて、山々のふわーっとした姿にうっとりします。

>自由律もいいですね。
山頭火と尾崎放哉のはいいのが多いですね。
分かりやすくて、詩情が直接届く感じがいいんでしょうね。
河東碧梧桐は、自由律に走って、失敗したかなと思いますけれど…。

四国は、山頭火にとっても縁が深いから、「青い山」の句もそうなのでしょうか。
私の遠い親戚が、松山で山頭火のお世話をした人たちの中の一人でした。
【2013/04/29 19:03】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


連休の前半はボランティアや菩提寺に行ったりしました。
後半は娘たちと遊ぶ予定です。

お墓のことで気にかかることがあり、お寺の副住職と話をしてきました。
どうしても話が夫のことや夫の姉弟のことになり嫌なことも思い出しました。


夫の病気は突然でした。
いつの間にか光の中に戻れましたが
再発の時は一生この暗闇から抜けられない気がしました。
我慢をしていたのかどうかは分かりませんが慣れていったのだと思います。

死にたいほど辛い日々でも慣れました。
人間は順応性がありますね。
【2013/05/01 20:54】 URL | ベンジャミン(keiko) #oUPgpoCM [ 編集]

ベンジャミンさんへ
こんばんは。
コメントありがとうございます。

連休はあれこれ遊ぶ予定でしたが、夫に大事な用ができたので、家の片付けなどやらねばならぬ仕事で終わりそうです。

映画好きの友人たちから「舟を編む」がいいと勧められたので、それぐらいは観に行けるといいのですが…。

>再発の時は一生この暗闇から抜けられない気がしました。
「再発」というのは打撃ですね。私も「再発」とかしたら、いろいろ考えるだろうなと思います。

「日にち薬」といいますが、時間というのはすごいなと思います。
「慣れ」と言いきれないものが、きっとあると思うのですよ。乗り越えたのだと思います。
そのことで、素晴らしい力を獲得されたのではないでしょうか。

娘さんたちと、楽しい連休を過ごしてくださいね。
兄は、この間から今日まで、友人たちと北海道の友人を訪ね、旅をしていました。
ベンジャミンさんと同じように、「忘れられないけど乗り越えようとしている」のだと思います。

【2013/05/02 23:17】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年5カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
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