心に響く本・詩歌・言葉・音楽・風景
私の読んだ本や聴いた音楽、出会った風景の中から心に響いたものを紹介します。
心に響く本-『幸福論』
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【今回は、GANKOちゃんがメールで送ってくれた、「休耕田に植えた花しょうぶ」の写真。
左端の写真、真ん中辺りの花びらにキリギリスの子どもが乗っています。拡大可。】

久しぶりに、本の紹介です。私の読書ノートの中で、ひときわ大きな花丸のついている本で、
長倉洋海さんと関根吉晴さんの対談集『幸福論』(東海大学出版会・2300円)です。

まずお二人の目がいい。とても澄んでいて、この人たちは既成概念から自由だという目をしている。もちろん生き方も考え方も。でも、無頼漢ではなく、とても誠実な人たち。

心に響く言葉満載で、図書館で借りた本からノートに5ページ分も抜き出したのですが、気が済まず、再度購入した本です。今回は、そこからほんの少しだけ引用しますが、できたらぜひ読んでみてください。いい言葉にいっぱい共感できると思います。

長倉洋海さん(1952年北海道生まれ。同志社大学探検部。アフガニスタンを中心に撮っているフリーのカメラマン。クレヨンハウスの講演の折、優しく透明感のある目に感動。)
「やっぱり、ぼくが写真を撮りたいって思うのは、世界には自分の道を持ってどんと生きている人間がいるからなんだろうな。そういう人のところに行きたいんだよね。世界がみんなひとつの価値観に染まろうとしているなかで、別の価値観を持って生きている人を撮りたいんだ。人間という生き物の、幅というか強さというか、それが見たいんです。ぼくは、その人の持っている存在感に惹かれて写真を撮る。いい雰囲気を持って、支えとなるなにものかを持っている。自分のリズムを持っている。それが伝わるんだ。そういう人って、どっしりとしたいい表情をしている。自分の道を見つけた安堵感というか、生きる確信というか、そんなものが出ている気がします。生命力のオーラのようなものが伝わってきて美しささえ感じることがあります。」

関根吉晴さん(1949年東京生まれ。一橋大学探検部。横浜市大医学部。世界を自転車で回った『グレート・ジャーニー』で有名。)
「人間が生きていてうれしい瞬間って、おいしいものを食べたとか、子どもの成長を実感したとか、差別されてないとか、好きなところに住めるとか、他人との誤解が解けたとか、そんなところにある。人類が生まれたときからこれはずっと同じだよ。ところが、そんな喜びがみんな経済に取り込まれてしまった。効率よくお金を儲けたら、こんなことみんな上手くいくんだと思い込んでしまった。そんなわけないのにね。」
長倉さん「数字だけを追求していくと、やっぱり人間ってすごく淋しくなっちゃうんじゃないかな。数字に比較することができない価値もたくさんあるのに、それを捨ててしまうんだからね。」

部分だけを抜き出したのでは、充分に良さが伝わらなくて、もどかしい。素敵なお二人に、どうか皆さんも出会ってくださいますように。

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

この記事に対するコメント

同年代の素敵な男の方を二人も紹介してくださってありがとう!勇気づけられます。
言葉に今の時代感があって、生き生きしていますね。(こんなめまぐるしい時代、私にはこれが大切)
当然だけど世界を回った人の視野の広さもあり、今年は忙しくても旅行に行こうと思いました。本も読んでみますね。やっぱりこれが大空の亀さんの本領。
休耕田に花しょうぶを植えると言うのも素敵です。都会にいながらにして、そこに吹く爽やかな薫風を感じました。
【2006/06/21 11:14】 URL | 犬塚 #- [ 編集]

犬塚さんへ
いつも前向きなコメントをありがとう。私の方こそ、あなたのコメントに勇気づけられます。

何年か前、長倉さんは、一番前の席でお話を聞いて、「ああ、この人は、ここにいても、戦闘で心身に傷を負ったアフガニスタンの子供たちに、思いが行ってるな。」と、感じるくらい、目の奥が遠いところを見ていました。

いくつになっても、澄んだ目を持っている人でいたいと、その時思いましたよ。
頂いた蔦さんのハガキ、私も素敵な額に入れました。とてもいいです。
【2006/06/21 20:32】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


v-47お久しぶりです。gannkoちゃんちの花菖蒲見事ですね。紫系のお花は憂いがあっていいですね。
 うちにも日本の美という写真集があり、改めて眺めています。
 ところで、先日用事がありバスに乗ったのですが、山々をじっくりと眺めてきました。今の季節、深緑の濃淡がうつくしく、神々しい眺めでこころ安らぎました。もちろん空もいっぱい眺めました。
 日々のうれしい瞬間を折り重ねていって、謙虚にすごせたらと思います。
 さて、きょうはおとなりとの隙間のドクダミちゃんの草挽きをしたのですが、独特のにおいで身体が元気になったようです。
【2006/06/23 15:28】 URL | よりやん #- [ 編集]

ありがとうございます
 我が家の田んぼの花ショウブ、みんなに見てもらってありがとうございます。きっと花ショウブも、その時たまたまいたキリギリスの子どもも喜んでいると思います。苗をもらって3年目で一つ一つの株が大きくなったので、株分けしようと思っています。

亀ちゃんへ
 何とか実践報告ができました。2・3日じっくり読んで推敲しようと思います。国語が専門の夫にも見てもらって。やれやれです。今日は報告に載せる写真も撮ってきました。メールで送るから様子を見てね。
【2006/06/23 20:15】 URL | GANKO #- [ 編集]

よりやん&GANKOちゃんへ
この季節、木々の緑も草も若々しい勢いがあって、気持ちいいですよね。
クチナシの花が咲く少し前の葉っぱは、ホントにきれいな緑で、新茶みたいに美味しそう。
緑と光と風を楽しめるいい季節ですね。雨もまた気持ちいいです。

「日々のうれしい瞬間を折り重ねていって、謙虚にすごせたら」という言葉が、いかにもよりやんらしくて、「地に足つけて生きてるなあ。」って、思いました。

GANKOちゃん、子どもたちが賢くお話を聞いている写真見ましたよ。「口は一つだけど耳が二つあるのは、聞くことの方が大切だからだよ。」って言葉を昔読みました。
【2006/06/24 20:42】 URL | 大空の亀 #- [ 編集]


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大空の亀 

Author:大空の亀 
写真の猫は姉のハオと弟のミュー。
ハオは2006年5月5日生(伝)。
ミューは2008年10月10日生(伝)。

空と言葉と草木花が好き。
趣味は読書・文芸。

読書ノート歴33年。
年間読書冊数の平均は、学生時代は
300冊、就職後は100冊~150冊。

ブログ歴 11年3カ月
2006年 3月17日から始めました。
2006年 9月 9日カウンター22222通過
2007年10月24日カウンター77777通過
2008年 5月23日カウンター100000突破 !
2008年 9月 8日カウンター111111通過
2011年 5月 4日カウンター200000突破 !
2012年 1月10日カウンター222222通過
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